食卓で人気の納豆。ご存知の通り、納豆菌と大豆で出来ているとてもシンプルな発酵食品である。食卓に並ぶたびに「自分が食べたいだけの量を手軽に作れたらいいな」とか「大きい大豆で作ったらどうなるんだろう」とかぼんやり考えていたのだが、シンプルということは自分でも簡単に作れるんじゃないかと。

そんなわけで、簡単なレシピで自家製納豆を作ってみたぞ〜っ! その結果、見た目も味も市販品とはまるで違うものになったので紹介したい。

納豆の製法に関しては、オカメフーズのホームページなどで取り上げられている。今回の作り方は、それと全く同じではない。たとえば、オカメフーズでは納豆菌を上からかける製法が掲載されていたが、本記事では市販の納豆を投入した。その他にも相違点はあるが、大まかには同じと言っていいだろう。

なお作り方は、「大豆の下ごしらえ」、「調理」、「発酵」の3段階に分かれている。詳しくは以下をどうぞ〜。

【用意するもの】

・大豆(約500g)
・市販の納豆(1パック)


【作り方】

1. ボールの中に大豆を敷き詰める。


2. 大豆がしっかり浸かるように水を入れる。


3. 雑菌が入らないようにしっかりラップをして一晩放置。


4. 翌日、大豆が水を吸って大きくなったらザルに上げて水洗いし、しっかり水を切る。ここまでが下準備。


5. 圧力鍋に大豆と水(大豆が充分に浸かるくらい)を入れて、20〜30分ほど煮込む。ちなみに、タカノフーズのホームページでは小さなザルを利用して約80分煮る方法が紹介されていたが、今回はそのまま水に入れて煮込んだ。


6. ボールでお湯を切り、大豆の状態を確認する。大豆を指で押して潰れたらOK!


7. 大豆を再びボールに入れ、市販の納豆を投入。全体に納豆菌が行き渡ればいいので、量は適当で。


8. ムラがないようにしっかり混ぜる。


9. 雑菌が入らないようにラップして、陽のあたる場所で放置。発酵させる。ちなみに、今回は朝仕込んで夕方まで置いた。


10. 糸を引くか確認。パッと見はわかりづらいが、箸で持ち上げたら……


しっかり糸を引いてる!


これで冷やしたら完成だ。


ちなみに発酵させる際、タカノフーズによると納豆菌が活発に活動できる温度は40℃前後らしいので、その温度を再現できる環境(炊飯ジャーなど)であれば充分代用可能かと思う。



・比較と実食

それでは実際に食べてみるとしよう。まず、市販の納豆と並べて外見を比較すると……


普通の大豆を使ったため大きさは倍以上だし、色もかなり白い。また、混ぜる前に自家製納豆をよく見ると、コーティングしたみたいにテカテカしているが、糸はあまり見えない。


一方、市販の納豆は混ぜる前からすでに糸が見える。


さて、混ぜてみよう。自家製納豆に醤油を垂らして混ぜると、市販の納豆と同じように糸を引いた。


それではいざ実食! 市販の納豆は粘り気があり、大豆の柔らかい食感と甘みを感じる味でいつも通り美味しい。そんな市販の納豆と比べると、今回作った自家製は粘り気が少なかった点は否めない。

しかし、大ぶりな大豆を使ったためか、大豆自体の味がしっかりありつつも納豆らしい甘みもある。また、食感は市販の納豆より豆っぽい。とにかく、市販の納豆とは全く違う美味しさだ。

こんなにも明確に違いが出るなんて……。おそらく使用する大豆と発酵時間で味や食感は変わるのだろうが、納豆と豆類が好きな私は満足の結果だ。定番の大豆だけでなく、他の豆も試してみたいと思う。そんなわけで、時間はかかるものの、工程は簡単なので、納豆好きな方はぜひお試しを!

参考リンク:オカメフーズ
Report:Kg
Photo:RocketNews24.
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▼普通の大豆で自家製納豆を作ったら豆の味が強いので、醤油はいつもより多めがいいかも。

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