もはや国民的アニメと言ってもいい『名探偵コナン』シリーズ。去年公開された映画『紺青の拳』は93億円を超える興行収入を叩き出しており、その人気はいまだ止まることを知らない。
また、2020年1月14日には公式YouTubeチャンネル『【アニメ】名探偵コナン公式』が新たに開設され、テレビアニメ第1話から218話までが順次、無料配信されている。そこで何気なく1話を見てみたところ……ストーリーよりも作中に登場する “ある物” に衝撃を受けてしまったのでお伝えしたい。
・コナン1話を見る
記念すべき第1話『ジェットコースター殺人事件』を再生すると、ザ・ハイロウズによるオープニング曲が流れていきなり懐かしい気分になる。ああ、コナンって月曜の夜7時半にやってたよなぁ。『金田一少年の事件簿』と一緒にやってた時期あるよなぁ。月曜から物騒すぎるだろ、などなど。
他にも「初期の絵、キャラの耳デカすぎじゃない?」など思うことは様々あるのだが、中でも私(あひるねこ)が特に引っ掛かったシーンがある。それは動画を再生してから6分6秒が経過したあたりのこと。探偵・毛利小五郎が初めて登場する場面だった。
と言っても別に小五郎の声が今と違うとか、そういう話ではない。小五郎のデスクの上にある “ある家電” に目が行ってしまったのだ。そう、なんとそこには……。
ブラウン管テレビが置かれていたのである!
・衝撃
な、何だと……? 箱のように大きなボディ、そしてこの奥行き……。ていうか、大きい割に画面小っさ! 無駄な部分多ッ!! 間違いない……ブラウン管テレビである。
冒頭にも書いたように、『名探偵コナン』は現在もっとも人気のあるアニメ作品の一つだ。若い世代にも人気がある現役バリバリの選手だ。にもかかわらず、オーパーツの如きブラウン管テレビが当たり前のように描かれているという事実に、私は猛烈な違和感を覚えてしまった。
とは言え、この描写だけで判断してしまうのは早計というものだろう。ネットで調べてみたところ、毛利探偵事務所にはブラウン管テレビの他に、大きな液晶テレビが設置されているという情報もある。なるほど、これは私の考えすぎなのかもしれない……。
と思ったら次のシーンで、元太や光彦、歩美ちゃんが町の電気屋に並ぶブラウン管テレビをガッツリ眺めているではないか! いやいつなんだよコレ!! 何歳だよお前ら!
・混乱
この3人ってたしか、最近の映画でドローンとか操縦してなかったか? あまりの異次元渡航者っぷりにまるで理解が追い付かない私。だがそれもそのはず。『名探偵コナン』のテレビ放送が始まったのは1996年1月であり、つまり今から24年前なのだ。
ちなみに1996年というのは、初代ポケモンやたまごっちが発売され、安室奈美恵のファッションを真似たアムラーが出現する年でもある。……そりゃ見るわ。みんなブラウン管テレビ見るわ。ウチもそうだったもん。というわけで、よくよく考えたら不思議なことなど何もない、至極当然な話なのであった。
・実はあるある
こういった現象は、コナンのように長期に渡って連載・放送されている作品ではよくあることだ。例えば『花より男子』の原作では、最初はみんなポケベルを使っていたのに、途中からさも当然のようにケータイでやり取りをするようになる。年齢は変わらないため違和感がハンパないが、これもある意味、ヒット作の宿命と言えよう。
・コナンという怪物
それにしても、ブラウン管テレビの時代に始まった作品が、2020年においてもノスタルジー抜きの人気を保ち続けているというこの状況はちょっと凄まじいものがある。数年後、再びコナン第1話を振り返った時、未来の私はどのシーンの何の描写に違和感を覚えるだろうか。小五郎と同い年(38歳)になった自分を想像し、今はただ震えている。