突然だが、皆さんは朝食を家で食べる派だろうか? 出勤の準備などで忙しい朝、ギリギリまで寝てしまう私(中澤)は、出勤中に目についたそば屋などに駆け込んでササッと済ませてしまうことが多い。
そんなわけで今朝、自転車をこいでたら富士そばを見つけたので入ってみた。の・だ・が! な、なんじゃこりゃァァァアアア!!
・もはやそば屋ではない
私が入店したのは、上野にある富士そばしのばず店。普段は通らない道のため初めて入る店だ。こんなところに富士そばあったのか。それはさて置き、そばでも食べるか。そう思いながら券売機を見たところ……
かつ丼!
カレーライス!!
ラーメンッ!!!!
そば屋だよね……?
確かに1番上のボタンにはそばメニューが並んでいるけど、それ以下の大きめのボタンがほぼそばじゃねえッ! 攻め入られすぎィィィイイイ!!
・動揺した結果
その占拠率に動揺して、思わず「豚角煮ラーメン(税込650円)」を注文してしまった。トッピングで乗ってる甘く生姜の風味がする角煮がちょっと嬉しい。
味はなんでもない醤油ラーメンだがなぜだろう? そのなんでもなさが心の隙間を少しだけ満たしてくれるような気がするのは。ラーメン屋のこだわりの味にはない、肩肘張らないラーメンの味が沁みる。
食べているうちに、動揺していた気持ちも次第に落ち着いてきた。ふう……。落ち着いたところで改めて問おう。そば屋だよね?
・なんでもないことの良さ
券売機的にはもはや何屋か分からない富士そばしのばず店。しかし、その味にはそば屋の哀愁が漂っている。目の回るような速度で流れていく現代社会。自分の居場所を見失ってしまいそうな時、富士そばのラーメンで1回落ち着くのもいいかもしれない。さて、今日も出社するか。
・今回紹介した店舗の情報
店名 富士そば しのばず店
住所 東京都台東区上野2-13-12
営業時間 24時間営業
定休日 無休
Report:立ち食いそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼角煮は甘く生姜の風味漂う優しい味
▼つゆはそばつゆではなく、ちゃんと醤油ラーメンのつゆの味