ロケットニュース24

11月6日はおうし座南流星群が極大! 火球を見られる可能性も

2019年11月6日

なんだか一気に寒くなり、秋をすっ飛ばして冬になった感があるここ数日。寒さは好ましくないものの、晴れた日の夜空の澄み渡り具合が向上している気がするのは、天体観測的に喜ばしいこと。

それはさておき、11月最初の天体イベントがやってきたぞ! 11月6日におうし座南流星群がピークを迎えるのだ。数は多くないものの、1発のハデさが圧倒的な「火球」と呼ばれる流星を見られる可能性の高さで人気の流星群だ。

・諸説ある

ところで、流星群のニュースを追いかけまくっている人の中には、ちょっとした疑問を抱いた方もいるかもしれない。


あれ、おうし座南流星群って10月10日がピークだったんじゃないの?


……と。

実際に、国立天文台ではそうなっているし、アメリカ流星学会(AMS)でもそう。そして国際流星機構(IMO)でも10月10日としている。その一方で、まさに今、11月6日がピークであるとするニュースが様々なところから出ているのも事実。

なぜこうなっているのか……正確な理由はぶっちゃけ分からない。あくまで推測だが、おうし座南流星群にはっきりとしたピークが存在しないことが一番の原因な気がする。

これについてはAMSが参考になる解説をしてくれている。それによると、おうし座南流星群は同じくらい激しい活動を2回迎え、さらにもう1回ピークレベルの活動があるものらしい。1度目が10月10日付近、2回目が11月1日(今年は6日)付近、そして3度目が11月15日付近なのだとか。

ということで、「まあ色々あるけどとにかく流星が見られるんだな」という程度に、ゆるく受け止めていただきたい。「うるせぇ! ピークがそう何度もあってたまるか!!」という方は……本記事を参考におうし座南流星群を眺めつつ、流れ星が消える前にクレームを入れてみてね☆ミ


・おうし座

さて、今夜ピークを迎えるおうし座南流星群だが、その放射点はおうし座の中にある。放射点およびおうし座の見つけ方としては、オリオン座の上あたりに目を向けるのが簡単だ。その辺に見えるであろう、一番明るい赤い星がおうし座のアルデバラン


アルデバランよりも上の方にプレアデス星団(すばる)があり、この二つの目印のやや右側のエリアが放射点。そこを中心として夜空全体に流れることとなる。なお、単に流れ星を見ることが目的であれば、方角は関係ない。夜空の暗い方をなるべく広く眺めよう。


・月の動向は

流星群観測の際に妨げとなる月の動向についてもお伝えしていこう。今夜はかなり明るい上弦の月が出ており、早い時間帯は観測に不向き。しかし、午前1時ごろには沈むため、それ以降であれば月を気にすることなく観測が可能だ。

より詳細な月の入りの時刻については、国立天文台の暦計算室がとても参考になる。御住まいの地区によって最大1時間近くの差が出るので、気になる方は各自チェックして頂きたい。


・天気は

詳細な時間を気にせずざっくり言うと、午前1時とか2時まで夜更かしすればほとんど月の影響は無いという好条件。残る懸念材料は天気のみ。気象庁の天気予報によると……


_人人人人_
> 晴れ <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄


もうびっくりするくらい全国的に晴れである。ごく一部、小笠原や旭川などが曇りとでているが、本州から九州までほぼ晴れ……! 流星群のピークにここまで全国的に晴れるのはなかなか無い気がする。はっきり言って激レアだろう。

深夜はコートや手袋が必要なレベルでガチに冷え込むが、このチャンスを逃す手は無いというもの。今夜は少し夜更かしして、おうし座南流星群をエンジョイしてみてはいかがだろう。

参照元:AMSIMO(英語)、国立天文台[1] [2]、気象庁
執筆:江川資具
Photo:RocketNews24.

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