映画「ジョーカー」の快進撃が止まらない。日本におけるアメコミ作品としては2002年の「スパイダーマン」以来、4週連続の興行収入No.1を記録。さらにアメリカでは歴代R指定映画No.1の記録を樹立するなど、まさに世界規模でジョーカー旋風が吹き荒れている。
ただ1つだけ言わせて欲しい。現在公開中の映画『スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』の方が泣けるよ、と。どちらが面白いとかは抜きにして、プリキュアの方が100倍泣けるよ、と。両作品を観てきた私、P.K.サンジュンが言うんだから間違いない。
・大人でも泣ける
映画「ジョーカー」について、個人的な感想を求められたら、私は「どちらかというと暗いし悲しいから嫌い。でもスゴイ映画だと思う」と答える。観ていてあまりにも息苦しいので、おそらくあと数年は「ジョーカー」を観ることはないだろう。ただ、スゴイ映画だとは心の底から思う。
お次にプリキュアについては「別に好きでも嫌いでもないけど、つまらなくはない。あとメチャメチャ泣ける」と答える。そう、映画『スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』は、とりあえず大人でも泣ける映画なのだ。
・大切なメッセージ
今から半年ほど前、3歳の娘(当時は2歳)がプリキュアにハマって以来、プリキュア係を担当している私。映画プリキュアを観に行ったのは2作品目で、夏には激混みのプリキュアショーにも娘を連れて行った。当然、テレビで放送されたプリキュアはほとんど観ているから、現在は「そろそろプリキュア白帯卒業かな?」といったところだ。
ただ、そんな知識はなくても『星のうたに想いをこめて』は泣ける映画である。言うまでもなくプリキュアのターゲットは “女児” であり、せいぜい小学校高学年くらいまでがメインの視聴層ではなかろうか。いわゆる「大きいお友達」もいるにせよ、基本的には女児に響く作りであることは間違いない。
映画で表現されていたのは「願うことの尊さ」であり「自分ではなく相手の立場で考えることの大切さ」であり、そして「共有することの強さ」──。つまり、親が子供に伝えたい要素がギュッと凝縮されている作品なのである。
そしてこれが泣けた──。
40(しじゅう)を超えてから涙腺が決壊していることはさておき、私は静かに泣いた。娘が映画に集中している手前、鼻をすすって泣くワケにもいかないので、ポロリポロリと静かに涙をこぼした。そして願った。娘よ、この大切なことを大切だと思える人に育っておくれよ、と。
・お父さんたち、娘さんと一緒に行け
結局のところ何が言いたいかというと、世のお父さんたち! 映画『スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』は決して退屈な作品ではないから、もし娘さんが映画を観に行きたがっていたら、一緒に行ってみたらいかがですか、ということである。
お母さん、もしくはお友達任せにするなんてもったいない。映画に誘って付いてきてくれるなんて、あと何年あるかわからないのだ。私は「アナと雪の女王2も父ちゃんと一緒に観に行こうね!」と予約済みである。
「ジョーカーはそもそも泣ける映画じゃない」「そのジョーカーと比べるのは意味がない」という正論にはそっと耳をふさがせていただくとして、とりあえず映画『スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて』は大人でも泣けるイイ映画である。
強いて欠点を挙げるとするならば、劇場で子供がもらえるミラクルライトの電池が瞬殺でなくなること & 電池交換が出来ない仕様になっていることくらいだろうか。でも映画自体はとてもイイ。電池はマッハで無くなるけど。交換できないから父の威厳は保てないけど。
参考リンク:映画「スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」
Report:P.K.サンジュン
Photo:©2019 映画スター☆トゥインクルプリキュア製作委員会