全国6000万人の “うなぎラヴァーズ” を取り巻く環境は厳しい。ご存じの通り、うなぎは2013年に「絶滅危惧IB類」に指定されており、土用の丑の日が近づくたびに「まだ食べてもイイ」「食べるべきではない」……などと、各種メディアで報じられている。

結局のところ、我々はどうするべきなのか? 答えはまだ見つかっていないが、1つだけ言えることは「代わりがあるに越したことはない」ということだ。今回は巨大スーパーマーケット「コストコ」で発見した『サーモンの蒲焼き』を購入、うなぎの代替品になるのか確かめてみたのでご覧いただきたい。

・コストコの鉄板、アトランティックサーモン

コストコの中でも特に人気なのが「食料品コーナー」である。パンやマフィン、肉、野菜、寿司……とそのどれもがジャンボサイズかつお手頃価格であり、休日は身動きできないほどの人であふれ返ることもしばしばだ。

その食料品コーナーの中でも「魚」に関して言えば、コストコが最も注力しているのは「サーモン」であろう。ノルウェー産のアトランティックサーモンは脂の乗りもよく、生でも焼いても猛烈にウマい。冷凍すれば保存もできるので、個人的にもよくお世話になる商品である。

だがしかし、つい先日コストコで発見した「サーモンの蒲焼き」には目を疑わざるを得なかった。いくらコストコのサーモンが激ウマでも、蒲焼きにしてしまうとは大胆にも程がある。というか、そもそも「鮭の蒲焼き」なんて聞いたことがない。

とはいえ世界のCOSTCO様が、やっつけ仕事でサーモンを蒲焼きにするハズがないではないか。これは勝算があるハズ……! さらに言うならば、コストコはうなぎの代替品を独自に開発しているのではあるまいか? だとするならば食べてみるしかあるまい。

・コストコにしては高い

というわけで、購入したサーモンの蒲焼き。お値段は100グラム368円だから、ハッキリ言ってバカ高い。いつも記者が購入する牛肉が100グラム210円程度であることを考えると、加工の手間があったとしても破格と言えるだろう。

それでもうなぎと比べれば格安であることは明らかだ。これでうなぎの代わりになれば何の文句もない。そう思い、1キロ近い超巨大なサーモンの蒲焼きをフライパンで温めて食べてみると……。


うむ、ウマい。


……んが。


うなぎの代わりにはならないかな~。


うなぎとは質が違うものの、脂の乗りという意味ではサーモンの脂肪分もなかなかのものだ。特にハラスの部分はジューシーで、とろけるような食感であった。また身の部分もパサついている感じはせず、そのまま食べてもご飯にのせて食べても十分にウマい。


ただ、うなぎとは違う。


・味は良いが

かなりのウマさであることは間違いないので、逆説的に言えば「蒲焼きにすればなんでもウマくなる説」が浮上するが、それは置いておこう。今回ハッキリしたのは「サーモンの蒲焼きはウマい。だが、うなぎの蒲焼きの代替品とは捉えづらい」ということである。

とか言いながら、仮にうなぎが絶滅した未来、サーモンの蒲焼きがあたり前になる可能性もゼロではないハズ。大切なのは今のうちに代わりを探しておくこと。そして、あたり前と思わずにありがたく食べ物をいただくことである。

参照元:環境省コストコ
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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▼コストコだと割高に感じるが、うなぎと比べると格安……かも。

▼おいしいよ! うなぎの代わりではないけど!!

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