かつて中国住みだった沢井メグが中国料理を粛々と作るコーナー『沢井メグのリアル中華 / 現地日本人にも超絶愛されているのに、なぜかイマイチ日本でメジャーでない中国料理』。
現地で日本人に食べさせたら9割9分「美味しい! また食べたい!!」というのに、なぜか日本ではマイナーな扱い……そんな隠れ美味をお伝えしている。第14回は「手撕包菜(ショウスーバオツァイ)」。美味しいのは当たり前! 高コスパで、野菜嫌いもガツガツ野菜を食べてしまう、そんな夢のような料理である。
・手撕包菜とは?
中国料理の名というのは、材料や調理方法で構成されることが多い。「手撕包菜」もそう。直訳すると「手ちぎりキャベツ」という意味で、キャベツがメインのおかずである。
こちらは湖南料理のひとつだ。詳しい方ならご存知だろう! 湖南料理と言えば、中国で一番辛い料理! 辛いと言えば四川料理を思い浮かべる人が多いかもしれないが、あちらは麻辣、純粋な辣だけなら湖南料理の方が強いと言われているのだ。
……でも安心して! この「手撕包菜」は激辛料理ではない。ほどよい香辣(シャンラー)と言われる「香り高い辛い味付け」であり、その絶妙なピリ辛具合で、一人前でキャベツ半玉くらいペロリといけてしまうような美味しさなのである。
まさに中国版無限キャベツ。それでは作ってみよー!
【材料】1人前
・キャベツ:1/2個
・ニンニク:1かけ
・唐辛子:5本
・味覇など中華スープの素:小さじ1
・醤油:小さじ1
・酢:小さじ1 ※日本の米酢でもOK
・塩:少々
【作り方】
1.キャベツの芯をはずし、食べやすい大きさに手でちぎる。ニンニクはスライス、唐辛子は種をとって1センチくらいの大きさに切っておこう。
2.フライパンに油を多めにしき、ニンニクと唐辛子を炒める。
3.ニンニクと唐辛子の香りがたってきたら、キャベツを投入。サッと炒める。
4.塩少々、味覇小さじ1、醤油小さじ1、酢小さじ1を入れ、ササッとキャベツになじませたら完成だ。
・野菜嫌いもパクパク! キャベツだけでメインになる一品
香ばしくて、ちょっぴり辛くて、ほのかな酸味がアクセント! ご飯も進む、キャベツも進む!! キャベツしか入っていないのに、完全にメイン料理になるのが不思議。キャベツの甘味と “香辣” の良い香りが胃を満足させてくれているからに違いない。
ちなみに、野菜嫌いの夫が現地の湖南料理店で「手撕包菜」を食べたところ、「中国で食べた料理のなかで最も衝撃的にウマイ料理の1つ」と話していた。「ふふふ、そこにはキャベツが半玉は入っているのですよ……」とひっそりと勝ち誇ったのはここだけの話だ。
さてこの「手撕包菜」は私・沢井が現地で食べたものを勝手に再現したもの。広大な中国には、また一味違った手撕包菜が存在するかもしれない。でもこのバージョンも美味しいよ! 大家試一試看吧!(みんな試してみてね!)
Report:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.
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