今年もっとも流行っているものと言えば、タピオカミルクティーである。それに次いで人気が高いのは、チーズドッグ(ハットグ)ではないだろうか。以前ほどではないとはいえ、いまだに東京・新大久保の路面店では長い行列ができている。
それを見かけた私(佐藤)は、ある疑問が頭に浮かんだ。もしかして、チーズドッグをのり巻きにしたら美味いんじゃないのか? 答えを知るためにたしかめてみたぞ!
・材料
前回の仮説検証では、タピオカを軍艦巻きにすることに挑んだ。結果からいうと、ご飯とタピオカの相性はとても悪いことがわかった。それがわかっただけでも大きな収穫だと、私は考えている。
さて、今回の材料はご飯と穀物酢、それから海苔。
そして、Uber Eatsで取り寄せた新鮮なチーズドッグである。今回はモッツアレラチーズとポテトモッツアレラチーズの2種。もし実践するなら、この2つである必要はない。お好みのチーズドッグでいいだろう。
・つくり方
まず最初に、チーズドッグの串を抜く。抜きにくい場合は、串を回しながら引いていくとうまく抜けるぞ。この時、力みすぎてチーズドッグを崩してしまわないように注意したい。
次に酢飯を用意する。私は寿司の心得がないので、レンチンご飯に酢を適当に入れるのがいつものやり方。酢は多すぎず、少なすぎないのがコツ。
続いて、海苔の上にご飯を敷く。チーズドッグを巻いた時にご飯がはみ出してしまわないよう、やや薄めに広げると良さそうだ。それから、ご飯を海苔にのせる際は1センチ程度の余白を作りたいところ。海苔の際いっぱいまでご飯をのせると、はみ出してしまうから注意してくれ。
・メインイベント
ここからがメインイベント! 「巻き」である。酢飯を広げた海苔のうえに、チーズドッグをのせる。そして、ゆっくりしっかりと巻いて行こう。
「巻すだれ」があるなら、それを活用しよう。あいにく、当編集部にはなかったので、手で巻いた。
ここまで来たら、ゴールはもうすぐそこ!
・切り分け
最後は切り分け。ここでイビツな切り方をしてしまうと、ここまでの積み重ねが台無しになる。慎重に!
刃物を使う時は、手元から目を離さないように注意だ。
おまたせしました! 完成で~す!!
・お味はいかが?
正直なところ、私が思い描いていたよりもずっと美味しそうな感じに出来上がった。断面を見たときに、思わずガッツポーズしてしまったほどだ。
海苔、酢飯、そして薄衣をまとったチーズハットグ。まるで、ずっと昔からこういうのり巻きがあったかのような、自然な見栄え。これはきっと味も調和しているに違いない。
さっそく食べてみると……。
まったくと言っていいほど調和していない。私が思い描いた以上に調和していなかった。海苔、酢飯、薄衣まではいい。とんかつが具材ののり巻きを食っているのかと錯覚するほど、調子よく進む。ところがチーズが来ると、めちゃくちゃアンバランスになる。冷めたチーズが味の邪魔をしている。
例えるなら、静かなバラードを聞いていて、ドラム、ベース、ギターがイントロを盛り上げていよいよ歌が入るってところで、ボーカルが絶望的な音痴だった感じ。「台無しだよ、ボーカル(チーズ)のせいで。マジでいい加減にしろよ」って感じ。当然ながら、作り出した私が美味しく頂きました。
チーズドリアやチーズオムライスなんてものがある以上、ご飯とチーズは合うはず。それなのに、チーズドッグがご飯と合わなかったのはなぜなのか? 麺とチーズドッグなら合うのか? ナゾは尽きない……。
Report:佐藤英三郎
Photo:Rocketnews24