今週末は春のマイル王決定戦・安田記念が東京競馬場で開催される。これにて東京競馬場での春のG1開催も1区切り。終わりよければ全てよし。ぜひ当たり馬券をゲットして、気持ちよく宝塚記念を迎えたいものである。
アーモンドアイの参戦で例年以上の盛り上がりを見せる安田記念だが、はたして現役最強牝馬に死角はあるのだろうか?
・軸馬は先行馬から
気になる展開だが、ハナを切ると目されるのは②アエロリット。この馬が内枠からすんなりハナを奪い、単騎で逃げる。絡む可能性があるのは⑥グァンチャーレくらいで、比較的スムーズに隊列が決まりそう。極端な前傾ラップにはならないと予想する。
先行馬が止まらない現在の超高速馬場も考慮すると、軸馬は先行馬から選びたい。候補は②アエロリット、⑥グァンチャーレ、⑩フィアーノロマーノ、⑭アーモンドアイ、⑮ダノンプレミアムあたりか。
⑭アーモンドアイについては先行馬と決め付け難い面もあるが、ルメール騎手はペースが緩いと見るや積極的にポジションを奪いにいくタイプの騎手。今回は先行策を取ると筆者は予想する。
・アーモンドアイは不安要素あり
そうなれば軸馬は当然⑭アーモンドアイ……と言いたいところだが、不安要素もある。まず、海外帰り初戦である点。サトノダイヤモンドが凱旋門賞に挑戦してから不振に陥ったように、ときに海外遠征は馬のリズムを大きく狂わせる。鞍上のルメール騎手も騎乗停止明けで、人馬とも勘が鈍っている可能性はある。
また、ある程度先行すると予想したが、外枠スタートだと序盤にそれだけ脚を使うということでもある。内枠の各馬と比して物理的なハンデを背負っていることも忘れてはいけない。
実績を見れば、⑭アーモンドアイが他馬よりも格上なのは疑いようがない。これがあっさり勝つ可能性も大いにあるだろう。しかし、確率とオッズを天秤にかけて妙味のある馬を探すのも競馬。不安要素のある人気馬を軸に据えるのは、割に合わないと筆者は考える。おそらく1番人気になるであろうし、⑭アーモンドアイは相手にとどめる。
・軸は②アエロリット
ではどの馬を軸に馬券を組み立てるのか。筆者は②アエロリットを推す。
NHKマイルカップ、毎日王冠と牡馬混合の重賞で2勝をマークしているように、力は本物。前走のヴィクトリアマイルは外枠から押してハナを奪い、厳しい流れの競馬になったものの5着に粘った。今回は内枠からのスタートで、叩き2走目での上積みも期待できる。
そして舞台巧者でもある。東京マイルでの重賞は過去5回出走(2017年クイーンカップ2着、2017年NHKマイルカップ1着、2018年ヴィクトリアマイル4着、2018年安田記念2着、2019年ヴィクトリアマイル5着)。一度も掲示板を外していない。
また、今回は横山騎手から戸崎騎手への乗り代わりとなるが心配不要。昨年の安田記念2着は戸崎騎手とコンビを組んでのものだ。
本稿締切時点でオッズは分からないものの、1番人気⑭アーモンドアイ、2番人気⑮ダノンプレミアムとなることが予想される。②アエロリットはそれに続く3~5番人気くらいだろうか。馬券的妙味はあるといえる。
馬券は思い切って馬単で勝負。1着に②アエロリットを固定し、相手は⑤⑥⑦⑧⑪⑫⑬⑭⑮⑯。「馬連なら当たってたな~」という未来も見えなくはないが、今回はアエロリットの1着に賭けてみる。
先週のダービーでは大本命と目されていたサートゥルナーリアが4着に沈み、あらためて「競馬に絶対はない」と痛感したファンの方も多いのではないだろうか。令和最初の安田記念は、伏兵に夢を託してみても良いはずだ。
・【追記(結果)2019年6月3日11:10更新】
これも競馬……。不利があったとはいえ、インディチャンプ → アエロリット → アーモンドアイと現役最強馬が敗れる結果になってしまった。なお、馬券の方は「馬連なら当たってたな~」という未来も見えなくはないと言ってた通りに……。これも競馬である……。
参照元:JRA公式サイト
予想・執筆:グレート室町
Photo:RocketNews24.