おにぎりの具材で好きなものは? と問われたら、大抵の人が1つや2つ出てくるだろう。コンビニの商品も豊富で、購入時にどれにしようか迷ってしまうほどだ。個人的には、どんな食材でもおにぎりとして美味しく食べることができる、のだが……。
「さすがにこれは!?」と思うものを発見してしまった。関東を中心にデパートなどで店舗展開する「株式会社グゥー」の新作おにぎり(おにぎらず)が、ちょっと想像を超える具材を挟んでいた。それは……カレーパンである。
・おにぎり専門店でふと立ち止まる
私(佐藤)はデパートや百貨店の食品売り場を歩き回るのが好きだ。コンビニやスーパーでは出会うことのない、意外な食材や料理に遭遇することがあるからだ。
その日も伊勢丹新宿店の地下1階の食品売り場をまわりながら、昼食に何を食べようかと考えていたところ、おにぎり専門店で足が止まった。たまにはおにぎりもいいなあ~。
「雲丹たらこ」に「帆立の炊込み」、「半熟煮玉子」、「きんぴら鶏つくね」。へ~、いろいろあるな。よくよく見ると、ハムカツやビーフカツの並びにおかしいヤツがいる……。
カ、カレーパンカレーだと!?
カレーでもない。カレーパンでもない。カレーパンカレー(389円)だ。おそらく、「カレーパン」にしたかったのだろうが、それだと「おにぎりなのにカレーパン」というナゾの現象が起きてしまうので、語尾に再度「カレー」をくっつけることで、なんとか体裁を保ったのだろう。
それにしてもなぜ、ご飯でカレーパンをサンドしてしまったのか。パンにカレーパンを挟むようなもんだぞ。とにかく買ってみた。
・海老天むすもなかなか……
購入したのは、醤油いくら(292円)と海老天むす(270円)。それにカレーパンカレーの3種である。
この3種で、唯一まともなおにぎりの形をしていたのは、醤油いくらだけだ。
海老天むすは、はみ出すどころか海苔で辛うじてご飯に縛り付けてある感じ。海老天が “全裸” のような状態。強いて例えるなら、本来パンツで隠すべきところをフンドシがはだけて、丸出しになってしまった感じである。
・シブがき隊で例えると……
海老天はまだいい。問題はカレーパンカレーだ。
具材とは、あくまでも主役であるご飯の引き立て役であると、私は考える。ところがこのカレーパンカレーは、ご飯を押しのけているように見えるのだ。懐かしのアイドル「シブがき隊」で例えるなら、フックン(布川敏和)がヤックン(薬丸裕英)とモックン(本木雅弘)の間に割って入って、他の2人を押しのけようとしている構図。
パンの食感も割としっかりしていて、「ここにいます! 私がカレーパンです!」と訴えかけてくる。邪魔とは言わないが、そこまで主張する? と問いただしたくなるような存在感だ。まあ、合わなくはないけど、個人的にはパンはパン、ご飯はご飯で食べたい気持ち。
う~ん、なぜカレーパンを挟んだのか。これに続くパンシリーズが今後登場するのだろうか。パンはこれを最後にした方が良いと思うのだが……。
・今回訪問した店舗の情報
店名 穂の香
住所 東京都新宿区新宿3-14-1 伊勢丹新宿店 本館 B1F
営業時間 10:00~20:00
定休日 伊勢丹新宿店に準ずる
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24