2018年も残すところ約2カ月、気がつけばあっという間に2019年になりそうだ。平成最後の今年、思い返せばいろんなことがあったが、記憶に残っているのは夏にロシアで開催されたサッカーW杯だろう。
突然の監督交代から怒涛の快進撃……賛否両論あった “時間稼ぎ” を経て日本代表は決勝トーナメントに駒を進めた。そして初のベスト8進出をかけた1回戦で、強豪ベルギーをあと一歩まで追い詰めるも届かなかった。悲願を打ち砕いたのは「完璧すぎる高速カウンター」だったが、改めてFIFAが斬新な動画を公開している。
・上空からの映像
どう斬新なのかというと、YouTubeにアップされた動画「Goalkeeper Analysis – Distribution Clip 4 – FIFA World Cup™ Russia 2018」は、上空から撮影したものなのだ。2−2で迎えた後半アディショナルタイム、残り1分での悲劇がどのようにして起きたのか選手の動きに注目して紐解いている。
カウンターに参加した選手が赤い枠に囲まれて表示されることで、どのようにスペースを作りつつゴールに迫ったか分かりやすい。ゴールキーパーのクルトワ選手がコーナーキックのボールをキャッチすると、すぐさまカウンター発動。勝機と見るや一気にスピードアップし、全速力で日本陣内に攻め込むベルギーの選手たち……!
・10秒カウンターのすべて
改めて見たらスピードと迫力が物凄いが、それぞれの選手が瞬時の判断で最良の選択をしていて動きに無駄がないことに驚かされる。常に先手先手で、日本のディフェンスに考える時間をまったく与えていない。結果はご存じのように、約10秒という短い時間で完璧なカウンターが決まって決定的な1点を奪ってみせた。
クルトワ選手がキャッチした時点で後半終了目安の時間まで残り約30秒。全速力で理想を実現する力……これぞ世界レベルのカウンターだ。ちなみに、もしゴールを決めたシャドリ選手が潰されていたとしても、さらに外からアザール選手がフリーの状態で日本ゴールに迫っていた。
あれからもうすぐ半年、サッカー日本代表は森保新監督のもと3連勝と最高のスタートを切っている。ロシアW杯でベルギーのカウンターを受けたからこそ、成長できることもある。4年後のW杯はベスト8の壁を打ち破ってほしい。