ある日のことだ。東京・新宿の伊勢丹新宿店の地下の食品売り場を散策していた時のこと。ハロウィンに向けて装飾されている売り場を見ていた時に、我が目を疑う果物を発見してしまった。
その果物とは「柿」だ。街場の果物屋でも手軽に買えるその柿が、スゴイ値段で売っているのを発見してしまった。1個のお値段なんと3240円! 私は何を血迷ったのか、その柿を買ってみんなで食っちまったよ……。
・ハロウィンといえば……
ハロウィンということで、かぼちゃが売っているとばっかり思ったら、最初に目についたのは……。
ハロウィンを装った柿だった。その手があったか……。
その隣にあったのが、プレミアム太秋柿「魁」、価格は3240円! 1箱とあるが中身は1個、1個でこの価格でーーーッ!!
・柿に3000円
思い起こせば小学生の時のこと、近所の山に入って柿をもいで食べていた記憶がある。誰の山とも知らないのに勝手に入って、勝手食う。幼き日の私にとって、柿とはそんな身近な存在だった。それがまさか3000円もする柿を購入する日が来るとは……。当時の私には想像もつかなかっただろう。
さて、持ち帰って包みを開けると、立派な木箱に入っている。
まるでメロンでも入っているかのようだ。木箱を開けると大玉の柿がドン! と鎮座している。太秋柿のプレミアムとは、350グラム以上の大玉の甘柿のことを指すそうだ。その存在感は堂々たるもの。
手に持つとズッシリと重く、その重量感から中身がギュッと詰まっていることがわかる。いろいろな意味で「重み」のある代物だ。
・美しき果肉
半割りにしてみると、果肉の色が非常に美しい。鮮やかなオレンジ色をしており、果肉の繊維が非常に細かい。
ジワリとあふれる果汁から、柿の香気が立ちあがって、柔らかく甘い匂いが広がる。この匂いを嗅いだだけで、ヨダレが出てきそうだ。
・歯触りと甘さ
食べてみると、ナシのようなサクとした歯触りなのに、実はやわらかで口のなかに甘さが広がる。これは美味しい! もしかしたら、もう2~3日寝かせたら甘さがより際立ったかもしれない。それでも十分に甘さを堪能することができた。さすが平均糖度16~18度はダテじゃない!
という訳で、果物のなかでもあまり目立たない柿。高級フルーツというとメロンやブドウばかりが取りざたされるが、たまには高級柿も食べてみよう。知らない世界が見えてくるかもしれないぞ!
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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