東京23区内でレトロな駅といえば、東武鉄道伊勢崎線の堀切駅がその1つだろう。金八先生のロケ地としても有名な同駅に降り立つや否や、目に飛び込んできたのが「みゆき」というお店。一目で完全に心を奪われてしまった。
このお店、なにが気になったかと言えばまずは外観。駅から徒歩1分もかからないであろう立地も最高だが、なにより駅のレトロ感とベストマッチなのだ。ちなみにスナックや喫茶店ではなく、昔ながらのラーメン店である。
・2度見必至なメニュー
店の入り口にはメニューが貼られている。どこの店にもあるような光景だが、「みゆき」では思わず2度見をしてしまった。え? 塩カレー麺ってなに?
とりあえずこれは食べてみなければ、ということで迷わず入店。そしてもちろん「塩カレー麺(700円)」を注文した。大将の「あいよ!」からほどなくして着丼。はたしてそのお味はいかに!?
・新しくも懐かしい奇跡の1杯
スープは塩ラーメンというだけあって、透明度がある。カレーを混ぜる前に味わってみたが、しっかりと塩だれの味がしたぞ。
カレーをスープと混ぜると塩の味はそこまで感じ取れなくなるが、後味がどこかサッパリしている。記者は普段辛いものをあまり食べないのでカレーが少し辛く感じたが、食べ慣れている人はそれほどでもないかと思われる。麺の太さは細すぎず太すぎずちょうど良い。しっかりとコシもあって、食べ応えも抜群だ!
チャーシューもボリューミーでめちゃくちゃ柔らかい! カレーということで人参や玉ねぎも入っているのが嬉しい。レトルトではない自家製のカレーからは、どこか懐かしさを感じ取ることができた。新しい組み合わせなのに郷愁を覚える、なんとも奇跡的な1杯だった。
・あっさりした理由
食後に大将に話を伺ったのだが、てっきり奥様の名前かと思っていた店名の「みゆき」は、どうやら人名ではないらしい。大将の父親の故郷、埼玉県の幸手市行幸村(さってし みゆきむら)がその由来とのことだ。
さらに、醤油ベースのカレーラーメンもメニューにある中、なぜ塩カレー麺を追加で提供しようと思ったのか聞いてみたところ……
「味を変えたかった」
とのこと。塩だけにあっさりしている……。とは言え、同メニューは好評らしく、癖になる人が多いとのこと。確かに気持ちが分かる。堀切駅にある「ラーメン みゆき」の新しさと懐かしさが同居した塩カレー麺、幻ともいえるメニューなので気になる方はぜひ!
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 ラーメン みゆき
住所 東京都足立区千住曙町34−1
時間 11:00~14:00 / 17:00~20:00
休日 無休
Report:石井陽太
Photo:Rocketnews24.