爽やかな風に湿気がまじり始めた今日この頃。もうすぐ6月、梅雨の時期だ。じとじと雨が降る前に晴れを満喫しようと外出したところ、街はお神輿、祭囃子、沢山の人。そう言えば三社祭の時期である。
ウキウキしながら屋台を見てまわれば、キラキラ赤く光る宝石のようなものが目に飛び込んできた。雨ならぬ飴……つまりは、りんご飴。子供の夢を詰め込んだような祭りには欠かせないお菓子である。
だが、私(中澤)はりんご飴を食べたことがない。そこで、この機会に食べてみることにした。
・36年分の憧れ
生まれも育ちも大阪南部の私。1年に1回の地車(だんじり)祭りだけがエンターテイメントな田舎町だっただけに、祭りで毎回出店されているりんご飴は憧れのお菓子だった。
にもかかわらず、なぜ食べたことがないかと言うと、オカン(お母さん)の「虫歯になる」という鶴のひと声があったからである。自分で買えるようになってからも、何か罪悪感を感じて食べずにいるうちに36年が経ってしまった。教育って恐ろしい。
・食べてみた
そんなこんなでついに憧れのりんご飴を購入。400円だった。手にしたりんご飴は、油断すると割り箸が折れそうなくらいズッシリ重い。これが36年分の憧れか。いただきます! ガチッ!!
か、固い! まずはその食感に衝撃を受けた。てっきり水飴みたいなものでりんごがコーティングされているのかと思いきや、普通の飴である。ひと口目からサクッとイクつもりで思いっきりかぶりついたため、思いのほかダメージを受けた。これ、どうやって食べんの?
・飴はウマイ
とりあえずペロペロしてみる。飴は甘くておいしい。が、このままだと普通のペロキャンと変わらない! 飴を舐めて食べてからりんご食べるんだったら、普通にりんごと飴食べるのと変わらんやんけ!!
400円高くね? そう思い始めたところで、飴が緩んで歯が通りそうな雰囲気が出てきた。もう1度チャレンジしてみたところ……
今度は飴と一緒にりんごの身も食べることができた! 甘ーーーーーーーい♪ りんご自体の甘みが凄い。これは良いりんご!
・分離感
ウマイ。ウマイんだけど、飴が歯に詰まった……。りんごを食べた後に歯に詰まった飴を舐め取る。やはり、別々に味わっている感は否めない。どうやったら、りんごと飴を出会わせることができるのか。
以降、どうやってもその食べ心地が変わることはなかった。やっぱり400円高くね? いや、これはおそらく、私がりんご飴のポテンシャルを生かせていないだけだろう。
1つ1つはウマイんだから、きっと正しい食べ方をすれば、極上のハーモニーを奏でるに違いない。というわけで、りんご飴の本当の食べ方を知っている人がいたら教えていただけると幸いです。
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.