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【素朴な疑問】『さけるチーズ』を輪切りにすると味がいつもと違う気がする → 理由を「雪印」に問い合わせてみた結果…

2017年7月9日

オツマミや小腹がすいた時にぴったりな、 “さけるチーズ” 。コンビニなどにも置いてあって、ついつい買っちゃうよな。記者もよくお酒のアテにしている。ある日、いつものようにチーズを購入。ふと「裂かずに食べてみよう」と思い立ち、輪切りにしてみた。すると「おや、味が違う?」

そう、いつもの “さけるチーズ” とはどこか違う。ぶっちゃけた話、輪切りより裂いたものの方が、より美味しい気がしたのだ。さけるチーズは、やはり裂かなければ本領を発揮できないというのか!? 気になったので、雪印メグミルクに問い合わせてみることにした。

・輪切りは歯ごたえがありすぎる

そもそも、さけるチーズと銘打っているのだから、裂かずに食べるのは邪道と言うもの。チビチビ手でほぐしながら食べるからこそ、美味しさもひとしおというものだろう。そうなんだけど! まさか切り方を変えたことで、同じチーズなのに味が変わるとは思わないじゃない? 

輪切りにしてみた感想は、もちろん美味しいけれど何かが違う、という感じ。分厚いので当然だが、歯ごたえがしっかりし過ぎて、さけるチーズの特徴である繊維が感じられなかったためだ。触感もキュッとしていて面白いが、うむ……。

・繊維状の特性が集まって触感が変わった

いてもたってもいられず「さけるチーズと言えば雪印メグミルクでしょ」と思った記者は、同社に問い合わせてみた。すると以下のように、丁寧な解説をしてくれたぞ。

「さけるチーズは熟成させていないタイプのチーズで、牛乳から乳清を排除し固めたものの中に形成されたタンパク質(カゼインサブミセル)のネットワークが存在しています。このタンパク質は引っ張った方向に配向し繊維状に裂ける性質を持っています。

そこで、熱をかけると溶けて糸を引く性質を利用して、チーズをお湯の中で温めて練り、引っ張って冷やすと、伸びた部分は一定の方向性を持った繊維状になり召しあがる際に糸状に裂ける特徴をもったチーズとなります。特徴である繊維状に裂ける組成を保つために若干硬めの組織になっております」

ふむ、少し難しいが要するに、裂けるようにこだわって作られているチーズだということはわかる。しかしながら、味が違うように感じたのには理由があるのだろうか。

「上記ような特性がありますので、基本は裂いて食べて頂くものですが、輪切りにすることで、繊維状の特性が集まることでホタテの貝柱のような触感になり、また舌にあたる面積が、裂いて食べるよりも増えるため、触感と合わさりより濃厚な味が表現されたものだと思われます」

なるほど、当たり前だが繊維質のものを輪切りにする訳だから、味も濃くなるし食べ応えも出る。舌触りも味わいも違ってくるというものだ。よくよく考えれば、野菜でも切り方によって味の違いがあるのだから、チーズだって味が変わって当然だと思った次第である。

ただ、同社の広報担当者は「裂く以外の食べ方は想定していなかったので、新しい食べ方を見つけてもらえて嬉しい」と言っていた。もしかしたら “輪切りさけるチーズ” は、一味違うさけるチーズの食べ方なのかもしれない。だまされたと思って一度試してみてくれよな! 

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

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