政治家の「感情的にしこってきた」発言が、一部のネット民から注目を浴びているようだ。……それだけ聞くと、「意味がわかりません!」となる人が多いかと思うので、発言の真意などについて以下で説明しよう。
・東京五輪の費用負担を巡って
簡単に言うと、こういうことだ。みなさんご存知の通り、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催される。その費用の負担額を巡って、国、開催委員会、都、関係自治体の間で色々あったらしい。
つまり、「国はこんだけ負担ね〜」「自治体が払うのはこれくらいでどう?」という調整が難航していたそうだ。それがようやく大筋で合意しましたよ、ということを2017年5月24日、丸川珠代五輪相が明らかにしたそうなのだが……
朝日新聞が報じるところによると、丸川五輪相は “自治体が小池百合子都知事への不満を募らせていたこと” を持ち出して、以下のように発言したとのこと。
丸川五輪相「長い間、感情的にしこってきた部分もある。ようやくここまできたなという思いだ。感情的にならずに、しっかり乗り越えて協力していきたい」
——文脈から判断すれば、丸川珠代五輪相は「感情的なしこりがあった」的なことを伝えたかったのだろう。それを「感情的にしこってきた」と表現したものと思われる。が、この発言に対して一部ネット民は……
「爆笑ww」
「『感情的にしこってきた』 は完全にパワーワード」
「議員『感情的にしこってきた』 笑うよwwwwww」
「意味が分からなくて下ネタにしか聞こえない」
「感情的にしこってきた(意味深)」
——コメントから察しがつくように、一部のネット民は丸川珠代五輪相の発言から “本来の意図とは違う何か” を嗅ぎ取っているようだ。それは一体何なのだろうか? 気になるものの、私にはさっぱりわからない!
・Google先生に聞いてみた
そこで、「感情的にしこってきた」というフレーズをGoogle翻訳してみたところ……結論を最初に言おう。全く意味不明になったのである!
まずは、「感情的にしこってきた」という日本語を英語に翻訳する。
「I have been feeling embarrassed」と出てきたので、それをもう一度、日本語に変換すると……
Google翻訳が導き出した答えは、「私は恥ずかしいと感じています」だと!? 何だこれは? 「感情的にしこってきた」というフレーズは、Google先生的に「恥ずかしいこと」だというのか? そんなハズはないだろう!! 一体、どういうことなんだ!?
・「感情的にしこってきた」を再考
ここは改めて「感情的にしこってきた」というフレーズについて、じっくりと考えてみよう。感情的にしこる……そのまま解釈するならば、「エモーショナルにしこる」だ。これはつまり、「とんでもない身振りでしこった」ということなのだろうか?
……考えれば考えるほど、意味が分からない!! ただ、過去の記事でお伝えしているように「しこりすぎるとドン引きされる」こともあるようなので、突き詰めて考えるのは、これくらいにしておいた方がいいかもしれない。
なので、私と同じように、一部のネット民が嗅ぎ取ったであろう “その意味” をうーんうーんと言いながら考えている人は、心に刻んでほしい。「しこりすぎないことも大事」だということを。
参照元:朝日新聞、Google 翻訳、Yahoo! リアルタイム「感情的にしこって」、Weblio辞書「しこる」
執筆:和才雄一郎
イラスト:RocketNews24.