・【実録】ネットで彼女募集したら「髪の毛の束」が届いた上「女が突撃してきた」ので一緒に映画に行ってみた!(その2)
40人くらいで満員になったバーの中、女性の元へ向かう。人をかき分けるパーティー会場、頭をよぎる果たし状、繰り返される諸行無常……人混みの向こうにはロングコートを着込んだ女性。真っ黒な長い髪を見ると原桐子さんとしか思えないが、きっと別の人だろう。別の人に違いない! 別の人であってくれ!!
一歩進むたびに心が叫ぶ。その道のりはやけに長く感じた。だが、どんな道も歩き続ければ目的地にたどり着くように、数秒後、女性の前にたどり着いた私。見たところ、日本刀は携えていない。女性が口を開く。
女性「はじめましてー!」
──鼻にかかった声に若干萌える。ひょっとして、本当に桐子さんではないのか? しかし、これがもし演技だった場合、背中を見せた瞬間コートの中から抜いた愛刀『今虎徹』で殺られる可能性もある。隙を見せる前に危険因子は排除しておきたかった。そこで、一歩踏み込んでみることに。
私「彼女募集送ってくれたみたいでありがとうございます」
女性「あっ! そうなんですー!! この手紙を送った者です」
──女性が見せてきた携帯の画面にはバッチリ例の果たし状が映っていた……桐子ショックパート2! 怖い怖い怖い!! 普通に見せてくるのが逆に怖い! これは狂気かネタか……? と、その時、桐子さんの瞳の奥がニィッと笑った気がした。そして再び彼女が口を開く。
原桐子「じゃあ帰ります」
──何しに来たァァァアアア! 桐子ショックパート3!! そして、本当にそそくさと帰っていく桐子さん。ずっと桐子さんのターンで、私は不安に目が泳ぐしかなかった。
気になるのは、見た目は普通人の桐子さんがなぜあの手紙を送ってきたのかである。ガチで狂人なのか。ひょっとしたら、本当に武家の娘で、あの果たし状しか手紙の書き方を知らないのかもしれない。もしそうだった場合……萌えるな。ブチキレる度に愛刀を振り回す武士系女子とか最高すぎる。
というわけで、今度は私のターン。改めて果たし状の真意を見極めようと思う。プランはこうだ。桐子さんを映画に誘い、真意を聞く。以上。玄関から堂々と正面突破しようと思う次第。
さっそく、メールを送ってみたところ、桐子さんの返事は「OK」……かかった! 余談だが、私は女子と映画を見に行くのは人生で2回目くらいである。その状況に別のボルテージが爆上がりしたことを追記しておきたい。そんなこんなで、筆者もドキドキの次ページ! ついに桐子さんが手紙に「髪の毛の束」を貼り付けた真意が明らかに!!
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
[ この記事の英語版はこちら / Read in English ]