「ひとりぼっちでさびしいな……」だとか、「せっかくのパーティーなのに、集まったのはたったの2人……」なんて時、はたまた「はっちゃけた自分の姿を、もっと大勢の人に見て欲しい！」なんて思う時がある。つまるところ、さびしい ＆ 人恋しい。
そんなさびしさや人恋しさを紛らわすのにもってこいなのが、ネット経由で見知らぬ人と触れ合うこと。となると思いつくのが「チャット」であるが、どうせだったら “文字” と触れ合うよりも、 “人” そのものと触れ合いたい!! そんな時にオススメしたいのが、海外で爆発的ヒット中のライブ配信アプリ『Live.me』だ。実際に使ってみたぞ!!
・さびしい＆さびしい
そもそも、このアプリ『Live.me』を私（羽鳥）に勧めてきたのは、人に何かをオススメすることに生きがいを感じている私の部下「じゅん君（31）」だ。彼いわく、
じゅん君「一人暮らしの羽鳥さん、いつも一人で料理とかしてて、さぞかし寂しいでしょう」
とかなんだとかニコニコしながらデリケートゾーンを突いてくる。それに対し、私が「もともと根暗なので別に寂しくないよ」と答えると、逆にじゅん君のほうが寂しそうな顔になってしまったので、自宅に招いて詳しく話を聞いてみることにした。
彼いわく、『Live.me』とは「スマホだけで簡単にライブ配信ができる＆視聴できるアプリ」らしく、配信する側も、そして視聴する側も、寂しさが紛れるのだという。ワンルームの狭い部屋で、30過ぎたオッサン2人が、ちゃぶ台囲んでそんな話をしている状況がすでに寂しすぎるのだが、とにかく「配信してみよう！」ということに。
・生配信を眺めているだけでも、そこそこ楽しい
アプリを立ち上げたら、すぐさま “今まさにライブ配信中” のユーザーがズラズラっと表示される。とりあえず、彼・彼女らの生配信を眺めているだけでも、そこそこ楽しい。様々な配信者が、超ゆる〜く、視聴者たちと “ダベっている” のである。──だが！
じゅん君「このアプリの真の楽しさは……配信側にあります！」
と、彼は眼光鋭く言い切った。一理ある。たしかに見る側よりも、出る側に回ったほうが楽しそう。そもそも私は見る側より出る側のほうが好きだ。よーし、そんじゃぁ、いっちょやってみっかァ！
・見られている感
ポチッとカメラマークのボタンを押したら即生放送スタートとなり、スマホのカメラに映された自分の姿を、見知らぬ人たちが鑑賞している……！ それも、どんどん視聴者数が増えていく……!! もうこれだけで「見られている感」があって寂しくない。
・声かけられまくり感
しかも、次々と視聴者がメッセージで声をかけてくれる。そのまま自分の顔面を映しながら応答するのも一興だが、せっかくの我が家なうえ、可愛い部下のジュン君もいるので、生配信で得意の手料理（と言っても、冷凍だけど）を作ってみることに。よく私がInstagramで投稿している「キッチンはとり」の生配信バージョンだ。
矢継ぎ早に視聴者から質問が来る。それを読み上げるアシスタントのじゅん君。私は、それら質問に答えつつ、テキパキと料理を作り上げ……わずか20分たらずで「羽鳥式すき焼き」が完成してしまった。ちゃぶ台に、ご飯もお箸も2膳ずつセット完了。
・マジでさびしくない！
なんというか……あっという間だ。絶えず手を動かし口を動かし……そう！ まるで客席と会話しながら料理番組を放送しているような、そんな感覚。狭い部屋にオッサン2人しかいないのに、なぜか大勢の人がいる感覚。さびしく……ない！ むしろ賑やか!!
その後、オッサン2人の晩餐会も、実になごやかに時が進む。みんなと話しながら食べている。見える……見える！ そこにいない “みんな” が見える!! さらにさらに！
・視聴者からの “ねぎらい” は換金できる
時に優しい視聴者がプレゼントしてくれた「花束」や「ビール」が画面に舞う。なんというか、キャバクラやホストクラブでの「シャンパン入りましたァ！ ありがとうございます〜!!」的な感じがするが、じゅん君いわく、実際それに近いという。
というのも、もらったプレゼントはPayPal経由で換金できるとかなんだとか。……つまり!! YouTuberよろしく、小遣い稼ぎもできてしまうのである!! なるほど、よくできたシステムだ。おそらくカリスマライバーならば、花束ダイヤの雨あられ……なのであろう。世界中で爆発的に流行中なのも納得である。
・556もの人が見てくれていた!!
ちなみに、この日の視聴者数は556人。視聴者からプレゼントされたダイヤは4284で、いいねは49.2K……って書いてあるから、4万9200だ！ なんだかすごく……気分が良い。なにより楽しい。みんなに見てもらえるから寂しくない＆楽しいのだ!!
・2日後は女装編
調子に乗った我々は、この翌々日、我が家を飛び出し屋外ロケしての生配信を敢行した。それも単なるロケではなく、女装した私「レイちゃん」と一緒に行く、ルンルンお台場デート編である。はたしてレイちゃんは “37歳のオッサンが料理してる生配信” を超えることはできるのか!? まさかの結末は……次ページ（その2）に続く!!
参考リンク：ライブ配信アプリ『Live.me』（iOS）（Android）、キッチンはとり
Report：GO羽鳥
Photo：RocketNews24.
【検証】さびしいアラフォーのオッサンが女装＆料理を生配信したらこうなった！ 全米で爆発的ヒット中のライブ配信アプリ『Live.me』（その2）
誰にでも変身願望はあると思う。プロレスファンなら、プロレスマスクをかぶったり、顔にペイントしたりしてプロレスラーになりきったことがあるだろう。宝塚ファンならば、ヅカ的な衣装ならびにヅカメイクをしてヅカってみたこともあるだろう。
女装も全く同じである。ほんの少しでいいから、女性になりきってみたい。お化粧してみたいし、可愛い服を着てみたい。実はうっすらハゲかかった37歳のオッサンだけど、違う自分になりきって「可愛い」って言われたい。いたって普通の感情なのだ。
・大観覧車からの夜景と共に配信スタート
12月某日。あわただしくメイクをし終えて、前回の配信で予告済みのお台場に降り立った私（レイらん）とアシスタントじゅん君。そのままダッシュで向かったのは、かつては世界一の高さを誇った超ド級の観覧車「パレットタウン大観覧車」である。
一周約16分。115メートルもの高さからは、東京タワーや東京スカイツリー、東京の名所が一望できる。しかも配信開始に予定していたのは夜8時。東京随一の高さから、ロマンティックな夜景をLive.me視聴者と共に眺めてみようという魂胆だ。
・大勢の人に見られるって、超きもちE
あわただしく観覧車に乗り込み、20:00ピッタリに本番スタート。「レイらんれ〜す♪」と挨拶をすると……ドババババッ！っと視聴者が増えていく。さらに「いいね」やコメントもガンガン届く。見られている……。レイちゃんが大勢の人に見られている……!!
きもちいい。
超きもちいい！
マジのマジで超絶きもちE〜（イ〜）!!
この日この時、この瞬間のために、レイちゃんの衣装も新調した。寒さ対策でコートまで購入した。メイクもバッチリ濃い目に整えた。我ながら完璧な「レイちゃん」になった。日々進化しているレイちゃんだが、この日のレイちゃんは最高峰になった。
それを……こんなに大勢の人たちが……見てくれている!! しかも「カワイイ」とか嬉しいコメントをくれる人もいる……!! 最高かよ……。こんなに最高なことはない！
ふとスマホ画面から目を離せば、ダイナミックな東京の夜景が飛び込んでくる。これも最高だが、再びスマホに目を戻すと、100点満点のレイちゃん姿＆視聴者からの優しいコメントが飛び込んでくる……。最高＆最高かよ！ なんてラブリーな日なんだ!!
・ハイになりヒールの痛さなんて忘れていた
ルンルン気分で観覧車を降りた後、次に向かったのはレイちゃんの大好物であるソフトクリームの最高峰「クレミア」が食べられるお店だった。あまりの嬉しさに、寒さなんてどこ吹く風。気分が良いので足取りも軽い。ヒールの痛さなんて忘れていた。
そしてもうひとつ。ルンルン気分でビーナスフォートを歩いている最中、普段なら感じるであろう “あること” を忘れていることにも気がついた。それはズバリ……「恥ずかしさ」である。
いくら「見られたい願望」があるレイちゃんでも、我がホームタウンである新宿二丁目エリア以外を歩く時には、多少の「恥ずかしさ」を感じたりする。ついつい人の目を気にしてしまうのだ。時には、痛い目線も感じる。「男だぜ」なんて声も聞こえたりして、心の中で「エーンエーン(T_T)」と泣いたりすることもある。ところが……
『Live.me』で生配信している最中は、どういうわけだか恥ずかしくないのだ。
道行く人の視線よりも、1人や2人の視線よりも、スマホの向こうには数百倍の視線がある。もっともっと多くの人が、私（レイちゃん）を見てる！ 録画ではなく、今まさに。ジャストナウで、400人以上の視聴者がレイちゃんを見てくれているのら〜!!
そう思うと、恥ずかしくもないし、さびしくもない。実際は、私とじゅん君の2人しかここにはいないけど、なぜだか大勢の人とお台場に来ている気持ちになっていた。
・海外からも見られている
そういえば！ 配信中、たまに「Hi」だとか「Hello」だとか、英語でコメントしてくれる人がいた。おそらく海外からの視聴者であろう。そう……『Live.me』は、海外の外国人ユーザーからも、バリバリ見られる可能性を秘めているのだ。
なぜならば、冒頭で「海外で爆発的ヒット中」とも書いたが、『Live.me』はアメリカやイギリスは無論、香港に韓国に台湾に、トルコにメキシコにマレーシアに……世界30カ国において「全く同じアプリ」で展開中。これが何を意味するのかというと、様々な国のユーザーの配信を視聴可能＆視聴される可能性も高いということ！
日本だけでなく、世界津々浦々のユーザーから……レイちゃんが見られている！ 女装者にも様々なタイプがいるとは思うが、どちらかといえば “見られたガール” な私にとって、こんなに気持ちが高ぶることはない。見て！ もっと、レイらんを……見て!!
──だがしかし。この日の生配信は、視聴者428人のダイヤ269、そして「いいね」は3万4000と、初日の「キッチンはとり」を大きく下回る結果となった。なるほど……オッサンの女装よりも、オッサンが料理している方がウケが良いのかナ……なんて少しだけシュンとしつつも、どちらの配信も実に楽しかったことは間違いない。
ちなみに配信した動画はアーカイブされるので、いつでも視聴可能。どんな様子だったのか是非ともチェックしてほしい。そして、ふと “ぼっちの寂しさ” を感じたら、気軽に『Live.me』で視聴＆配信してみよう。ウケが良いのは料理かも？ 男性ならば、女装するのも一興だ。どちらにしても、きっと新しい世界が見つかるはずだから。
参考リンク：ライブ配信アプリ『Live.me』（iOS）（Android）、動画アーカイブ「キッチンはとり編」「レイちゃんお台場デート編」
Report：GO羽鳥
Photo：RocketNews24.
【乱入予告】
ちなみに12月20日18時から、Live.me運営側が生配信する「Live.me公式配信」にGO羽鳥が殴り込みをかける予定！ 詳しくはイベントページを要チェックだ!!