ペットの終生飼養は飼い主の義務だが、そう思っていない人も大勢いるよう。解雇や病気、引っ越し……人生でどんなことが起こっても、全ての飼い主がペットを見捨てない方法を考える必要があるはずだ。
特にこれからお伝えするようなケースは言語道断。引っ越しした家族が、飼い犬をいらない家具と一緒に、路上に捨てていったのだ。
・路上で家族を待ち続けるピットブル
米ミシガン州デトロイトの路上で、何日間も家族を待ち続けるオスのピットブルが目撃された。彼の名前は “ブー” 。近隣住民の話によると、飼い主が引っ越していった際に、マットレスなどいらなくなった家財道具と共にブーを捨てていったという。
家族は1度戻ってきたものの、それは他の物を取りに来ただけ。ブーを迎えに来た訳ではなかったのだ。
・ネット上でブーのことを知った男性
住民の中にはブーの姿に胸を痛め、1週間ほどブーに食事を与えながら様々な保護団体に連絡した者もいた。しかし、ブーの受け入れ先を見つけることができなかったそうだ。
そこに登場したのが動物保護団体『Detroit Youth and Dog Rescue』の代表マイク・ディーゼルさん。Facebook で状況を知り、住民から SOS を受けた彼は、ブーを保護すべく現場に向かい、時間をかけてブーとの距離を縮めていくことにしたのだ。
・時間をかけて距離を縮めていくディーゼルさん
初日は午後2時半から午前1時まで、たっぷり10時間以上時間をかけて、様々な食事を与えながらディーゼルさんはブーとの仲を深めることに専念したそう。
翌日には、ソーセージマックマフィンやハッシュブラウンを使いながらアプローチし、4〜5時間かけたところでブーの保護に成功。車に乗せる前には、横に並んで散歩をしたり、たくさん語りかけて説得をしたともディーゼルさんは話している。
・現在、飼い主募集中のブー
ブーが車に乗ってくれた後は、動物病院に直行。検査の結果フィラリアにかかっていたことが分かったブーは、動物病院でそのまま保護されることになったのだった。
現在、団体は必要経費に対する寄付を募りながら、ブーの新しい飼い主を探しているところだという。海外メディア『Inside Edition』は、ディーゼルさんの「ブーは私の心を温めてくれました。ピットブルたちがいかに人間を愛し、信用しているかを私に見せてくれたからです」という言葉を紹介しているのだった。
参照元:Inside Edition、The Dodo、Daily Dot(英語)、Facebook
執筆:小千谷サチ
▼ご飯を与え、徐々にブーとの距離を縮めていくディーゼルさん *画像がスマホ画面からハミ出ちゃう人は、スマホを横向きにしてみてね!
▼ゆっくりと保護していったもよう
▼今ではディーゼルさんを信用しているブー
▼ブーについて特に注目が集まった Facebook の投稿