ご存知の方も多いと思うが、世間では「料理男子」が急増している。彼らの器用な包丁さばきや、調味料をパパッと正確に投入していく姿は、「カレーが限界」の筆者からすればまさに神だ。しかも、彼らはイケメンで優しかったりする……おいおいマジかよ完璧かよ。
しかし今回は、そんな料理男子たちも震え上がるレベルの「塩むすび」を作ってみたので紹介したい。米を握るまでが大変だったがとにかく完成したぞ。さあ、究極の塩むすびの作り方は以下の通りだ!
・究極の塩むすびの材料と作り方
・米(適当)
・塩(アフリカ大陸最低標高地点アッサル湖の天然塩)
作り方は簡単で、昔話の時代から変わらないやつだ。手を軽く濡らし、塩をつけたら熱々のご飯をふんわりと握るだけ……なのだが、注目すべきは「ジブチの奇跡」とも言われているアッサル湖の天然塩を使用したことである。そう、この塩を買うまでが大変なのだ。
・塩を買う方法
アッサル湖の塩を買う方法だが、ジブチ共和国の首都であるジブチ市からアッサル湖までは約100キロ離れているので、車をチャーターする必要がある。筆者の場合は、たまたま通りかかったバスの運転手に「アッサル湖に行きたい」と伝えると、なぜかバス一台を貸し切る流れになった。塩を買うためだけにバスを貸し切る日が来るとは……。
アフリカ大陸最低標高地点の海抜マイナス153メートルにあるアッサル湖。そこは約50度の熱風が吹き荒れ、とても地球とは思えない光景が広がっている……。ここで採れるのが、真珠のように美しいまん丸の天然塩なのだ。まさに自然の神秘、筆者は現地の子供から約300円で念願の塩を売ってもらった。
・食べてみた
そんなわけで帰宅後、神秘の塩を濡れた手の平に広げ、熱々のご飯で極力ふんわりとおむすびを握ってみたのだが……速攻で一口食べてみると、石のように硬いアッサル湖の塩に歯が負けそうになった。さすが過酷な環境で育った自然界の贈り物だけあるぜ、衝撃の硬さだ。
気を取り直して、熱いご飯の表面に塩が溶けてなじむのを待ってから食べてみると……、今度は口の中いっぱいに、お米の甘みと旨み、そしてアッサル湖の香りと思い出が広がったではないか! きっと「米を握るまでのストーリー」も、塩むすびの味に深みを出してくれたのだろう。
いかがだっただろうか。今回は、日本食の原点とも言える塩むすびにアフリカの風を吹かせてみたのだが、それより何より、塩むすびって本当に美味しいなぁ~と思った夜であった。
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.
▼今回、貸し切ったバス
▼バスの運転手とその仲間たち
▼アッサル湖
▼真っ白の世界が広がっている
▼全て塩である
▼子供が塩を売っている
▼真珠のように美しい天然塩
▼市販されている塩と比べても粒が大きいことがわかる
▼さあ握るぞ!
▼すぐに完成