ロケットニュース24

大麻で症状が劇的に改善した末期がん患者の「医療大麻裁判」についてドラッグ事情通に意見を聞いてみた

2016年4月28日

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あまり知られていないことだが、実は昨日2016年4月27日、東京地方裁判所にて注目すべき裁判が行われていた。通称『山本医療大麻裁判』の第二回公判である。

今回は弁護側の陳述と証拠申請が行われ、第三回公判の日程も発表されているので最終的な結論は出ていない状況だが、日本における大麻取締法と生存権、果ては人生までをも考えさせられる、とても重要な裁判なのだ。ということで今回も、正義のドラッグ事情通・ボブ麻亜礼(ぼぶまあれい)氏に意見を聞いてみた。ボブさ〜ん!!

──まず、山本医療大麻裁判について簡単に教えて下さい。

ボブ「超簡単に説明すっと、医師から「余命は最大1年」で「打つ手はない」と死の宣告をされた末期の肝臓がん患者・山本正光さん(58)が、生き延びるためにいろいろ調べてたら “がんには大麻が効果的” という情報を得た。医療大麻な。

ところが日本で大麻は所持すら違法。そこで山本さんは、厚生労働省&農林水産省&法務省などに大麻の医療使用について相談したが、「日本で大麻は禁止だからムリよ」みたいな説明をされちまった。まあ、当然つったら当然だわな」

──アメリカなどでは大麻の医療用使用が盛んですが、悲しいことに日本では……

ボブ「ウン、まだ日本では認められてない。だけど山本さんは諦めなかった。なんと製薬会社にも “自分の体を医療用大麻の臨床試験に使ってほしい” と相談したんだが、当然ながら答えはNO。違法だからな。となると、残された道は……」

──もしかして、インドのバラナシ(ワーラーナシー)のプッシャーに……

ボブ「ちげえよ! それは俺だろ!! 山本さんは買うんじゃなくて、自宅で大麻を栽培したのよ。グロウ(自家栽培)ってやつだな。で、自ら育てた大麻を使用していたら、痛みも和らぎ、食欲も復活、気分も晴れやか! やがて元気になった!!

──自分で育てた大麻を吸えるなんて……ぃ……

ボブな、いいよな……。んで、なんと山本さんが元気になったのは気のせいでもなんでもなく、きちんと病院で診てもらったら、がん診断の基準値である “腫瘍マーカー” の数値が劇的に下がり、お医者さんもビックリ仰天したらしい」

──マジのマジで効いちゃった!

ボブ「ところがどっこい! 体調良好で生きる希望が沸いてきた2015年12月、あろうことか東京の路上で職質を受け、大麻所持の疑いで逮捕されちまったんだ。なんで持ち歩いていたんだよ山本さん!って俺は思うけど、グロウしてたからマークされていたのかもな」

──ボブさんもマークされないように気をつけて下さい。

ボブ「安心しろ。俺は日本ではやらねえから大丈夫だ。静岡産の新茶をパケってポッケに入れておいてやるから、いつでも来やがれって感じだよ。

それはともかく、たしかに山本さんは大麻を所持して捕まった。でも、他人に販売も譲渡もしていない。誰にも迷惑かけてない。自分の命を守るために大麻を育てて吸ってただけなんだ。生き延びるためにな」

──生きるために!

ボブ「そう。それが大麻の医療活用だ。おれ、医療用大麻のドキュメンタリーで見たけど、ほんとに患者さんたちは大麻で救われていたぞ。専用の喫煙具とかあってな。ブツ置いてスイッチONしたら加熱されて、ピュアなケムリだけが……」

──ボング(喫煙具)の話はそのへんにして……

ボブ「ハッ! まあ、ともかく、そんな理由で山本さんの弁護側は、「生存権の行使」で無罪を主張。なにせ目的が医療だ。生きるために持っていたんだ。はたしてこの裁判、司法はどう判断するのか……って、産経ニュースに書いてあった!

──いい記事! 産経ニュースやりますね!!

ボブ「うん! 産経ニュースの小野田雄一記者ナイス! それはさておき、山本さんの最終目標は “医療用大麻の研究が進むこと” で、「身体がもつ限りはがんばっていきたい」と述べている……って弁護士ドットコムニュースに書いてあった!

──ボブさん、いろんなところ読みまくりですね!

ボブ「あたぼうよ! この裁判を報じてるメディアは少ねえんだ。なぜか大麻関係のニュースが多いロケットニュース24もがんばれよ! ちなみによ、山本さんの弁護人のひとり、安藤弁護士は「大麻取締法の違憲性を追及していきたい」と話している……って弁護士ドットコムニュースに書いてあった。がんばれ豪!

──安藤豪弁護士がんばれ!

ボブお前も豪なら一緒にがんばれ。ま、そんな裁判なんだけどよ、俺は全面的に山本さんを支持するね。なぜなら俺も、実は若い頃からうつ病で、仕事辞めたり死のうとしたり大変だったんだけど、海外で大麻やりまくったら気持ちが楽になったんだ。だから今こうして生きている。生き延びるために吸う人ってのもいるんだ」

──そういえばボブさん、海外から帰ってくると生き返ったように元気ですよね!!

ボブ「俺だって生きるためさ。だから、死ぬ恐れのある危険ドラッグとかケミカルなドラッグは絶対ヤメロって何度も何度も警鐘鳴らしているのよ。今回の山本医療大麻裁判をきっかけに、日本でも医療用大麻の研究が進んで、うつ病の人にも適応してくれたら幸せだな……なんて思ってるよ。がんばれ山本さん、生き延びろ!!

──と、最後はマジメすぎるくらいマジメにシメてきたボブ麻亜礼氏。ちなみに山本医療大麻裁判の第三回目公判は、2016年6月6日(月)、午後1時30分より東京地方裁判所の819法廷で行われる予定で、ボブさんも「傍聴に行こうかな」と言っていた。

参照元:産経ニュース弁護士ドットコムニュースNPO法人 医療大麻を考える会Twitter@山本正光
執筆:GO羽鳥
協力:ボブ麻亜礼
Photo:RocketNews24.

▼この記事の写真の撮影地はすべてネパール

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