日本では、振る舞われたサービスに対して心づけの現金を渡す ‟チップ” の習慣はないが、欧米諸国では、レストランやホテルなどで、規定料金の10~20パーセントのチップを払うのが普通である。
サービス従業者は、チップで生計を立てていると言っても過言ではなく、丁寧な接客で出来るだけ多くのチップを稼ごうとする。サービスの質が悪かったらチップが少なくても文句は言えないが、なんと、あるウェイトレスは、髪が真っピンクで ‟容姿が普通じゃないから” との理由でチップが貰えなかったというのだ!
・髪が真っピンクだからチップを貰えなかったウェイトレス
米アイオワ州デモインの「Zombie Burger:ゾンビ・バーガー」でウェイトレスとして勤務するタイラー・ビークさんは、まるで、カツラを付けているような真っピンクな髪の毛が印象的だ。
鼻ピアスをしてルックスはパンキッシュだが、明るく愛想が良い彼女は、顧客からも人気が高い従業員だという。ところが、タイラーさんが担当したテーブルの客がチップを残さず店を後にし、レシートを見ると、「普通の容姿の人にしかチップを残しません」とのメッセージが書かれていたのである!
・嫌悪感に対して嫌悪感で返さない!!
それを見たタイラーさんは動揺し、「攻撃されたような感じがしたし、中学校でいじめられているような気持ちになってしまった」と、地元テレビ局のインタビューに答えている。
しかし、あえて彼女はメッセージを残した人物の名前を明かしたり、文句を言わないことに決めたのだそう。容姿について批判されたことで相手に批判的になることは簡単だが、同じように嫌悪感を返しても、良い結果は生まれないと判断したというのだ。
・レストラン経営者は従業員をサポート!
彼女は、チップを残さなかった客に「容姿で人を判断しないで!」とだけ伝えたいそうだが、ゾンビ・バーガーの経営者は今回の件に関して声明を発表。
「ゾンビ・バーガーは個性を尊重する店なので、我々は従業員をサポートします」
と、顧客に向かってレストランのポリシーを伝えている。
心づけで支払うチップはサービスの質によって、その額や払うか払わないか決められるべきだ。こういった事例もあることから、現在アメリカでは、「チップ制度を廃止して時給を上げるべきだ」との意見も聞こえているようである。
参照元:Twitter、Mashable(英語)
執筆:Nekolas
▼こちらが問題のレシートとタイラーさんの写真
Server with pink hair stiffed on tip for not being 'normal-looking' https://t.co/t05hO4BcgH pic.twitter.com/AcnucqI6bR
— Mashable (@mashable) March 19, 2016