日本には「三大チャイナタウン」と呼ばれる都市がある。横浜中華街、長崎新地中華街、そして神戸南京町がそう。行ったことのある人はわかるだろうが、プチ海外気分を味わえるくらいチャイニーズな街だ。
おいしいお店が多いのも中華街の特徴なのだが、神戸には「1日1万3000個」の豚まんを作っている老舗があることをご存知だろうか。その名も『老祥記』。神戸を訪れたことのある人であれば、9割以上は知っていると思われるお店だ。
・大正4年創業の老舗
1日1万3000個というギネス記録にもなりそうな数字もさることながら、このお店の創業は大正4年というからまたスゴい。西暦に直せば1915年。今年で101年目を迎えたことを考えたら、期待せずにはいられない。
・売り切れ御免の人気店
足を運ぼうと決意した神戸初心者の私(筆者)だが、気になるのは売り切れ次第終了ということだ。今一度考えてみると1日3000個もなくなる訳がないハズ。きっと大丈夫に違いないと思いつつも、閉店時間が迫っていたので念のために電話で問い合わせてみた。すると……
「おそらく大丈夫ですが、急いだ方がいいかもしれません」
という驚きの返事が! 運動不足の体にムチを打ちながらダッシュで向かったところ、店前には行列ができていた。何とか滑り込むことに成功し、テンションを上げつつ心拍数を下げて10分ほど待った。
・激ウマを超えた灼ウマ
お店に入り、注文を済ませる。作業風景を眺めながら待つことしばし。見るからにおいしそうな豚まんが出てきた。そしてパカッと割ると肉汁ジュワー! もはや食べなくてもおいしいということがわかるレベルの肉汁だ。食べるけど。
実際にパクリと食べてみると……こ、これは! おいしいという以外に表現が見つからないほどのおいしさだ。強いて言うなら激ウマ、いや灼ウマである。なんというか歴史が舌に語りかけてくるようだった。
・おいしすぎてすぐペロリ
ちなみに注文は3個から。しかし、男性であればその2倍の6個はいけてしまうだろう。現に私は6個をペロペロペロリと平らげていた。本気を出せば、豚まんの爆買いだってできた自信がある。
・神戸を訪れたら味わうべき一品
行列は避けられない人気ぶりだったが、おいしさを考えたら余裕で納得。とはいえ、並んでいるように見えても持ち帰りのお客さんも多いので、そんなに長時間待つことはないだろう。
神戸には、神戸牛をはじめとする多くのグルメがあるが、『老祥記』の豚まんは絶対に食べるべき。そう、断言できる。もし神戸を訪れたならば、100年以上も愛され続けている一品を味わってみてはいかがだろう。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 老祥記
住所 兵庫県神戸市中央区元町通2-1-14
時間 10:00~18:30(売り切れるまで)
休日 月曜日
Report:原田たかし
Photo:RocketNews24.
▼神戸の『南京町』
▼「豚饅頭」と呼び方はこのお店が発祥とのこと
▼お店の外観
▼神戸南京町はファミリーマートも中国仕様