世界一熱いバンドといえば？ はい、そうですね！ KISS だ!! 1973年に結成されて以来、ずっと鮮やかに活躍し続ける KISS。2015年には、あのももいろクローバーZ とコラボしたことでも話題となった。
そんな KISS の中心メンバーのポール・スタンレーさんが、海外サイト Reddit に降臨し、なんとファンからの質問に答えたというのだ！ ということで今回はあの STAR CHILD こと “ポール・スタンレー” が行った質疑応答50選をお伝えしよう。63才のロック・レジェンドのお言葉をしかと聞こうぜ!!
Q1：なんで KISS って名前にしたんですか？
A1： KISS なら、世界中の誰もが知っている言葉だと思ったからさ。あと色々な意味を持っている。
Q2：これまで受けた中で、最も心に残ったアドバイスはなんですか？
A2：誰のアドバイスにも耳を傾けるな。自分の情熱に正直になれ。
Q3：KISS の隠れた名曲って何だと思いますか？ KISS 大ファンの僕は、『ノーウェア・トゥ・ラン（Nowhere To Run）』だと思うのですが、いかがでしょうか？
A3：賛成だ。
Q4：私の友人は、KISS のことがあまり好きじゃないようです。どうやって説得すればいいでしょうか？
A4：説得する必要はない。百聞は一見に如かず。ライブにつれて来るんだ。
Q5：他のメンバーに対して、イタズラとかしないんですか？
A5：ジーン・シモンズは、甲殻類が大嫌いなんだ。ある晩、ライブの前に俺はロブスターを食べた。そのときに、触覚がついたままの殻を取っておいたんだ。
そしてライブ中にステージが暗転したとき、ジーンのマイクにロブスターをこっそり付けてやった。明るくなって、マイクの上からロブスターにジッと見つめられていることに気が付いたジーンは、気が動転していたよ。
Q6：ジーン・シモンズがマーケティングに長けているというのは本当ですか？
A6：ジーンは俺の兄弟みたいなものさ。確かに奴はマーケティングの天才だ。2人で一緒にスゴいことをやって来たんだ。
Q7：ジーン・シモンズを殴りたくなったことはありますか？
A7：俺はそんなに暴力的な人間じゃない。けれどもジーンに対して激怒したりイライラしたことだってある。どんな素晴らしい関係にも、そういう面は必ずあるものだ。でも誰かを殴って、解決する問題なんてない。
Q8：誰がギターソロ部分を演奏するかで、ケンカになったことがありますか？
A8：一度もない。俺は自分が選んだ箇所をほとんど演奏してきた。でも俺は、他のメンバーのギターの腕前を無視したりしないし、自分ばかりが前に出ようとするほどのバカではない。
Q9：KISS のコンサートってスゴく楽しいですよね。でも気分がのらないときってあるんですか？
A9：ある。これから登る大きな山を目の前にしているように、気分が重くなることがある。でもショーが始まるときには、もう待ちきれない気持ちでいっぱいだ。病気や気分がすぐれないときは、ファンのことを考える。ファンが与えてくれるアドレナリンで、俺はスーパーマンになれるんだ。
Q10：あなたは、生まれたときから右耳が聴こえず、人工内耳の手術を受けたと聞きました。どんなふうに音が聞こえるんですか？
A10：俺にとって生まれつきの聴こえ方が “自然” であり、人工内耳を通した音の聴こえ方はスゴく不自然だった。だから人工内耳は外してしまったよ。
Q11：80年代の頃から、あなたの歌声は劇的に変わりましたね。何かあったのですか？
A11：80年代は、自分には高音が出せないことに気が付いたんだ。けれども、トレーニングして、失敗を繰り返しながら、今では高音が出せるようになったんだ。
Q12：加入できたとしたら、「レッド・ツェッペリン」と「ザ・フー」のどちらを選んでいましたか？
A12：「レッド・ツェッペリン」。でも、偉大すぎる彼らの代わりを務めるのは荷が重そうだ。
Q13：初めて有名人扱いされたときのことを覚えていますか？
A13：あれは初めてのツアーのことだ。誰かにサインを頼まれたんだ。もう冗談だと思ったよ。遠い昔のことだな。
Q14：KISS のフェイス・ペインティングのデザインは、それぞれが決めたんですか？ なら、ピーター・クリスは自分のペインティング（ネコ柄）を後悔していましたか？
A14：ああ、それぞれが決めた。だからピーターが後悔してるかは、本人に聞いてくれ！
Q15：あなたにとって、初めてのギターは何ですか？
A15：俺の始めてのギターは “音楽の世界” を旅するためのステップだった。俺がトップに上り詰めるための手段だったんだ。
Q16：どこに行っても盗撮されたり、声をかけられたりしますよね。日常生活の中で、誰にも邪魔されずにやりたいことはありますか？
A16：俺が手にしたものを思えば、これくらいの犠牲なんともないさ。
Q17：「夢じゃないのか」と思うくらい、信じられない出来事は何でしたか？
A17：子供が生まれたときくらい、深く感動することはない。本当に信じられないような瞬間なんだ。
……さらなる質疑応答は、次ページ（その2）へ！
参照元：Reddit、IMDb（英語）
執筆：小千谷サチ
Photo：RocketNews24.
【本人降臨】KISS のポール・スタンレーが「何でも聞いてくれ」と質問を受付け！ 質疑応答50選がこれだ!!
Q18：70年代に、オリジナルメンバーのピーター・クリスとエース・フレーリーと、上手くやっていけないと気が付いたのはいつですか？
A18： “上手くやっていく” といっても、当時のバンドは5、6年続けば良い方だった。最初は、KISS もそれくらい長く続けば良いなと思っていたくらいだ。
Q19：これまでツアーで色々な場所に行かれたと思いますが、最もクレイジーだった光景は何ですか？
A19：俺たちを「悪魔崇拝者」だと呼ぶバカ共。
Q20：どの曲の演奏が好きですか？
A20：『デトロイト・ロック・シティ （Detroit Rock City）』が好きだ！
▼『デトロイト・ロック・シティ』
Q21：無人島には、何を持っていきますか？
A21：妻と、4人の子供だな。ジャケットの下かスーツケースに隠して持っていくさ！
Q22：死ぬ前にやりたいことはなんですか？
A22：永遠に生きること。
Q23：ミュージシャンになる上で、誰の、または何の影響を受けましたか？
A23：音楽だ。音楽が、俺の奥深くで力をくれたんだ。
Q24：最近の音楽を聴くと、イライラしたりしないですか？
A24：しないな。けれども “人間的な要素” が著しく欠けているから、少し悲しくなる。人間が作るべきなのは音楽であって、機械ではないんだ。
Q25：好きな音楽は何ですか？
A25：この世の音楽は2種類に分けられる……良い音楽と悪い音楽だ。だから良いロックというのが存在する。レッド・ツェッペリン、ザ・フー、ザ・ビートルズなどがそうだ。また、コルトレーンやマイルス・デイヴィスなどの素晴らしいジャズもある。ベートーヴェンなどの信じられないようなクラシックもある……。好きな音楽のリストに終わりはないんだ。
▼質問を受け付けるスタンレーさん
“Have a question for me? I’m doing a @reddit_AMA on Monday April 7 at 11am EST so tune in then and hit me with your best shot!”
— Paul Stanley (@PaulStanleyLive) April 4, 2014
Q26：あなたが初めて行ったコンサートはなんですか？
A26：俺の初めて行ったのは、ヤードバーズのコンサートだ。ジミー・ペイジがリード・ギターを務めていた。
Q27：小さい頃、お手本にしていた人はいますか？
A27：特にいない。でも、音楽やアートをやっていた人間に魅かれたり、刺激を受けたりしていたな。
Q28：あなたのソロ作品が好きです。特に『リヴ・トゥ・ウィン（Live To Win）』は、車のなかでいつも聞いています。新しいソロアルバムは出さないんですか？
A28：そう言ってもらえて嬉しいよ！ やりたいことを全てをこなすことは出来ない。でもいつかは次のソロアルバムを作りたいと思っている。きっと1作目と近い作品になるだろう。
『リヴ・トゥ・ウィン』は、KISS の曲とは全く違った感じにしようとあえて作った曲なんだ。KISS の爆音ギター＆ヴォーカルも素晴らしいんだが。
Q29：あなたは “勝利のために生きて（Live to Win）” いますか？
A29：ああ。けれども「成功し続けること」が勝利という訳ではない。自分の道をひたすらに生きることが勝利なんだ。
▼『リヴ・トゥ・ウィン』
Q30：好きなピザの具は何ですか？
A30：焼いたプロシュート（イタリアの生ハム）、焼いたタマネギ、焼いたマッシュルーム。あと、チーズ！
Q31：ドラマーのエリック・カーがまだ生きていたら、どうなっていたと思いますか？
A31：エリックは、俺たちの目を覚ましてくれた存在とも言えるんだ。彼の献身的な態度は、俺たちにバンドを始めたときばかりの頃のことを思い出させてくれたんだ。
Q32：KISS はアメフトチームのオーナーになりましたが、ためらいはなかったんですか？
A32：勇気なくして、栄光はない！ なんでためらうんだ？ リスクが大きければ、得るものもデカいじゃないか。アメフトは、参入しないのが惜しいくらい魅力的だったんだ。素晴らしいスポーツを手頃な価格で提供し、みんながそれを楽しむことが出来る。今では大成功を収めているし、大満足だよ。
Q33：SNS は KISS に何か影響を与えましたか？ KISS が「ロックの殿堂」に入ったのは、 SNS のおかげでしょうか？
A33：SNS の影響は特に受けていない。KISS は SNS をファンと繋がる1つのツールとして使おうとしている。俺たちが「ロックの殿堂」に入るのは時間の問題だったよ。俺たちをワザと入れないようにしたのが、滑稽に見え始めていたからね。残念ながら、俺たちを入れたからって、「ロックの殿堂」の印象が変わったとは思わないけど。
Q34：あなたの思い出深い KISS グッズは何ですか？
A34：初めて「ゴールドディスク」に認められたアルバムが、俺にとって今でも大きな意味を持っている。あのアルバムがなければ、今の俺たちはなかっただろう。
Q35：70年代後期に、パンクロックが台頭してきましたね。そのことについて、どう思っていましたか？
A35：初めは、良いことだと思っていた。けれども今は、メッセージがあるからといって質の悪い演奏がまかり通るのは良くないと思っている。“メッセージ” を悪い演奏の言い訳にしてはダメだ。
……残りの質疑応答は、次ページ（その3）で!!
参照元：Reddit、IMDb（英語）
執筆：小千谷サチ
Photo：RocketNews24.
【本人降臨】KISS のポール・スタンレーが「何でも聞いてくれ」と質問を受付け！ 質疑応答50選がこれだ!!
Q36：最後のツアーまで、今後、何回 KISS のツアーが見られるんでしょうか？
A36：その時がこないと分からないな。あるツアーが終わった後、「次のツアーで最後だ」と思うまで分からない。
Q37：KISS の『ラヴィン・ユー・ベイビー（I Was Made for Lovin’ You）』などを手がけたミュージシャン、デズモンド・チャイルドは、あなたのキャリアにどのような影響を与えましたか？
A37：デズモンドは作曲する上で、素晴らしいパートナーだったよ。彼は色々な曲で才能を発揮して、成功を収めてきた。彼は非常に有能なソングライターだよ。
Q38：あなたは自伝「ポール・スタンレー自伝 モンスター〜仮面の告白〜」を書かれましたが、執筆はどのように進みましたか？
A38：ダムが決壊したみたいに、あらゆるストーリーや思い出なんか全てのことが、ドッと押し寄せてきた。あの本で、読者や古くからのファン、ファンじゃない人たちと繋がりたかったんだ。自分の疑心や不完全さに挑まなければならないこと、そしてそれを乗り越えることの大切さを伝えたかったんだ。
Q39：KISS のファン「キッスアーミー（KISSARMY）」の熱心さに驚いたことはありますか？
A39：良い関係に、ギブ・アンド・テイクは欠かせない。俺がファンたちのことを一生懸命に考えるように、ファンたちも俺のことを一生懸命考えてくれるんだ。
Q40：アニメ『ファミリー・ガイ（Family Guy）』に KISS が出ましたね。どう思われましたか？
A40：あの番組は好きだよ。シリアスになりすぎたら、笑えなくなってしまう。
Q41：KISS の魅力を最高に引き出せたプロデューサーは誰ですか？
A41：ボブ・エズリン。素晴らしいプロデューサーだ。
Q42：僕は DJ をやっているのですが、KISS の曲って、ロックよりも、ディスコっぽい部分が強いと思います。『ラヴィン・ユー・ベイビー』は、パトリック・ヘルナンデスの『ボーン・トゥ・ビー・アライブ（Born to Be Alive）』に実にスムーズに繋がるんです。どう思われますか？
A42：俺たちはたくさんの楽曲を発表してきたから、たった1曲を引き合いに出すのは、ちょっと正確さに欠けるかもしれない。KISS は今までロックバンドとしてやって来ながら、バラードも発表している。けれども、バラードバンドにはならないだろう？ でも君の言っていることも分かるよ。
▼『ボーン・トゥ・ビー・アライブ』
Q43：デトロイトのコボホールでのコンサートチケットが完売したときは、どんな気持ちがしましたか？
A43：信じられなかったさ！ 圧倒され、目の前で起こっていることに恐怖すら感じた。事態がどうなっていくか予想も付かなかったけれど、ただ演奏を一生懸命行っていかなければならないことは分かっていた。今でも、その流れの中にいる。
Q44：音楽以外に、どのようなアートを楽しんでいますか？
A44：俺は絵を描くのも好きだし、料理も好きだ。今後は、もっと好きなことを増やしていきたい。それが人生ってものじゃないか？
Q45：世界中を旅していらっしゃいますが、お気に入りのレストランはどこですか？
A45：シカゴの「ザ・ウェイナー・サークル（the Weiner Circle）」のホットドッグが大好きだ。あと、ラスベガスの「ピカソ（Picasso）」、ニューヨークの「パー・セ（Per Se）」も最高だ。
Q46：今後、コンサートを行ってみたい場所はどこですか？
A46：今のところ思い浮かばないけれど、イタリアのヴェローナにある古代ローマ時代の野外円形競技場での、コンサートは良かったな。グラディエーターが戦った場所さ。
Q47：曲を作るときのプロセスを教えていただけますか？
A47：プロジェクトが決まってから、曲を作り始める。締め切りや誓約などで生じる責任感や自制が好きなんだ。まずギターのパートから始めて、その上にメロディーをのせていく。歌詞は最後だ。
Q48：ミュージカル『オペラ座の怪人』でファントムを演じられましたね。もうミュージカルのお仕事はしないんですか？
A48：時間があれば、もっとミュージカルの仕事もやりたい。それまでとは全く違った、キツい経験だったけれど、それをくぐり抜けることで自分が作られるものだ。
Q49：スポーツは得意ですか？
A49：スポーツに興味を持ったことはないんだ。一度スポーツ中にタックルされて、息が出来なくなったことがある。その経験から、ギターの方が安全だと思ったんだ。
Q50：ツアー中によく食べるお気に入りのお菓子は何ですか？
A50：俺は超が付く甘党で、チョコチップ・クッキーとレッドベルベッド・ケーキが大好きだ。ニンジンの方が “優れた食べ物” かもしれないけれど、お菓子の方が美味しいよな！
参照元：Reddit、IMDb（英語）
執筆：小千谷サチ
Photo：RocketNews24.
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