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中国人も “ダメだ” と認める中国サッカーに革命か! 「少林サッカー訓練基地」が爆誕

2015年11月20日

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何かとブイブイ言わせている中国だが、サッカーの話になると「あ、いや、俺たちなんて……」と急に謙虚になる人が多い。それほど中国人にとって、“中国のサッカーはイケていない” という印象が強いようだ。

そんな中国サッカー界に革命が起きようとしている……! なんと、この度、少林サッカーのトレーニング基地が開校することが決まったのである。アクロバティックな武術とサッカー……リアル『少林サッカー』の誕生くるか!?

・中国で少林サッカーが爆誕

この度、少林サッカー・トレーニング基地が誕生したのは、河南省登封だ。登封と言えば、名刹・嵩山(すうざん)少林寺のお膝元! そんな地にある「塔溝武術学校」で少林サッカーの訓練が始まるのだ。

2015年11月10日に、少林サッカー基地の開校式が行われた。同校はすでに3万人以上の在校生がいるというが、すでに男女それぞれ50名のサッカークラスが開設されているとのこと。武術も心得た精鋭中の精鋭だ。

・フィジカル面だけでなく “精神” を取り入れたい

映画『少林サッカー』では、少林武術を多用したアクロバティックなプレーが描かれたが、現実の少林サッカーは、ただただフィジカル面の強化のために行われるのではない。

校長の劉海科氏は、主に武術から得られる「精神力」と「忍耐」に期待をしているようだ。まず、「精神力」は士気とチーム精神を養うという。そして「忍耐」について、劉校長はこのように語ったそうだ。

「中国の一部の選手がいつもピッチで感情的になり、イエローもしくはレッドカードを出され、その結果、チーム自体が消極的になっているのです」

というわけで、「忍耐」はサッカー選手にとっても大変重要である、と考えているとのこと。

確かに、中国チームの弱点は “選手の協調性の乏しさ” というのは、よく言われていること。また、試合中、自己を律し冷静さを保つのは中国人じゃなくても、重要なことである。これは、うまくいけば、もしかして……!

・3年で普及、5年で成果、8年かけてブランド化

まだまだ、取り組みは始まったばかりだが、このプロジェクトは「3年で普及、5年で成果、8年かけてブランド化」という目標を掲げて進められるそうだ。肝心のサッカーについても、すでにオランダのデン・ハーグのクラブチームと協力した実績があるのだとか。

かなり力が入れられているようだが、中国メディアから「そう簡単なものではない」「武術の良さは認めるが、さすがに夢を見すぎている」などと懐疑的な声も出ている。しかし、もし、この試みが成功したら……フィジカル&メンタル最強の選手が誕生してしまうのだろうか? 中国サッカー界の革命となるか見守りたいところである。

参照元:YouTube騰訊新聞中工網(中国語)
執筆:沢井メグ

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