ニューヨークの世界貿易センターに航空機2機が突っ込み、高層ビルが丸ごと崩壊する映像はあまりの衝撃的で、今でも深く目に焼き付いている。あの事件から、すでに14年の歳月が過ぎ去ったとは信じがたいが、当時の現場グラウンド・ゼロで大活躍した救助犬も、もう16歳に!
グラウンド・ゼロで救助にあたった犬のなかで、今でも元気に生きているのは1匹のみだ。そんなワンコの誕生日パーティーがニューヨークで開かれ、晴れの日を盛大に祝ったというのだ。
・グラウンド・ゼロで救助犬として大活躍したワンコ
2001年9月11日に起きた米同時多発テロ事件のグラウンド・ゼロで、救助犬として大活躍したのは、ブレタンという名のゴールデン・レトリバー。当時2歳だったブレタンが、16歳の誕生日を迎えたのだ。
テキサス州で生まれたブレタンは、「Texas Task Force1:テキサス・タスクフォース1」で救助・捜索犬になる訓練を受け、初めて当たった任務がグラウンド・ゼロだったのだ。トレーナーであり飼い主でもあるデニース・コーリスさんと共に、ブレタンは毎日12時間休むことなく、瓦礫の中から生存者を探す危険な作業に果敢に挑んだのである。
・16歳の誕生日はニューヨークで特別にお祝い!
その後、7年にわたり救助犬として活動したブレタンは、2005年に米南東部を襲ったハリケーン・カトリーナとハリケーン・リタでも大活躍!! そんなワンちゃんの尽力と貢献をたたえるために、ブレタンがニューヨークに招待され、16歳の誕生日を祝うことになったのだ。
ワンコが空港に到着するとリムジンのお出迎えがあり、宿泊先はマンハッタンのホテルのスイートルームだ! 部屋には犬用のオモチャやおやつが用意され、特製ハンバーガーでお腹を満たした後はニューヨーク観光へ。
・グラウンド・ゼロではセラピー犬の役割も果たしたブレタン
通りの巨大スクリーンには、なんとブレタンの写真が映し出され、「ブレタン、お誕生日おめでとう!」の文字が現れた!! ホテルに戻るとサプライズで誕生日パーティーが開かれ、ワンちゃんは山のようなプレゼントをもらってご満悦な様子である。
デニースさんは当時を振り返り、「ブレタンは救助犬としてだけでなく、セラピー犬としての役割も果たしていました。過酷な現場で、救助隊にとって犬の存在が癒しになっていたんです」と語っている。
あの悲惨な事件から14年。完全に復興したニューヨークで、ワンちゃんは素敵なお誕生日を過ごせたようである。
参照元:YouTube、TODAY、USA TODAY(英語)
執筆:Nekolas