タダで美味しい物を食べるため、ひとり国内某所の無人島に向かったGO羽鳥。どんな状況だったのかは「前編」を確認してほしいのだが、狙うは新鮮な山の幸&海の幸、結果的には「ゼンマイみたいなナゾの植物」を食したところで1日目が終了した。
そして迎えた2日目だったが──。ドンヨリとした曇り空と比例するように、私(GO羽鳥)の表情も曇っていた。そう、思い切りハラを壊したのだ。
・ガチでヤバい状態
どうやら昨日3回も食べようとした「ゼンマイみたいなナゾの植物」の正体は『ウラジロ(もしくはコシダ)』なる植物だったらしく、そのエキスがお腹を直撃。夜中のうちに5〜6回ほど用を足しに行くハメになった。一瞬の油断も許されないほどガチでヤバい具合であり、満足に眠ることすらできなかった。
とりあえず脱水症状にならないように、大量に持参した “海洋深層水由来” のボトルドウォーター『miu』をガブ飲みして難をしのぐ。もしも水がなかったら、マジのマジでヤバかった。恐るべし無人島。いや、最大の敵は「無知」なのかもしれない。
・松ぼっくりで猿リスペクト
ともあれ、目的である食料を探しに、再びジャングルの中に入っていく。もう「ゼンマイみたいなナゾの植物……みたいな植物」にも騙されない。一瞬で「コレはヤバイ」と見極められるようになっていた。実際にハラを壊し、身体で学んだ知識である。
しかし、探せど探せど食料らしきモノは見つからない。松ぼっくり(松かさ)は見つかるのだが、どうやって食べればいいのか分からない。童謡『まつぼっくり』には、「おサルが拾って食べたとさ♪」という歌詞があるのだが……これを一体どうやって食べたというのか。スゴイぞ猿、さすがは野生児。サバイバル知識に長けている。
・目の前に「ヤバイもの」が!!
そんな猿へのリスペクトを深めながらも、私はガーデニング大好きおじさんの如く、ジャングルに生い茂る緑という緑を丹念にチェックしながら歩を進めていた……と、その時! 目の前に「ヤバイもの」が姿をあらわにしたのだ!! 一気に緊張感はレッドゾーン。おそるおそる、その「ヤバイもの」へ近づいていくと……
穴だった。単なる穴だった。しかし、単なる穴ですら、無人島にいるとドラマチックに見えてくるのだ。単なるビビリというウワサもあるが、おそるべし無人島である。
・ダンジョンに潜入
だが、その直後、そんな穴なんて笑えてくるほどの、本気で怖いエリアに入ってしまった……のだが、詳細は次ページの最後に公開されている動画『GO羽鳥の無人島サバイバル(後編)』を要チェックだ。完全にダンジョン。マジのマジで怖いので、見るなら昼間をオススメしたい。
・なぞの動物とバトルすることに……
ダンジョンを抜けると、あたりは闇。何も食料が見つからないまま、いつの間にか夜になっていた。何も見えないジャングルを、駆け足でテントまで戻ろうとするGO羽鳥。そしてジャングルを抜けたその瞬間……まさかの動物と遭遇し、奇跡のバトルが始まるのだ! 果たして相手は何者なのか? 続きは次ページ(その2)へGOである!
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
GO羽鳥の無人島サバイバル(後編)その2
ジャングルを駆け下りると、そこは真っ暗の海岸だった。もちろん、まわりには誰もいない。だが……何かの気配を確かに感じる。視線を感じる。“何か” が、いる……。そして、あたりをグルリと見回すと……! ギラリと光る4つの目が、ジーっと私を見ていたのだ。お互い、何者なのかは分からない。だが、じっと見つめ合う……。
・鳥目(とりめ)の羽鳥
なんとかして彼らを撮影してやろうと、自撮り棒にiPhone6をセット。動画を回して、画面越しに正体を突き止めようとした。というのも、私は鳥目(夜盲症)なので、暗いところが満足に見えないのだ。iPhone越しの画面のほうが、まだ見える。
──と、その時、画面に映る「強い光」に、私は心を奪われた。その光の正体は……
星だった。煌々と輝く一番星だ。なんてキレイなんだろう……と静かに感動。しかし、「ギラリと光る4つの目」は星ではない。海岸わきの、茂みの中から見えたのだ。そして、その目は、もう見えなくなっていた。逃げちゃったか? ……と、その直後!!
「ホゥ」
と聞こえた。何の音だか不明だが、私はすかさず無意識的に「ホゥ」と返した。すると、なんと再び「ホゥ」が! おそらく鳴き声からしてフクロウであろう。となると、あの4つの目もフクロウだったのか……!? ともあれ、相手は鳥で、私は羽鳥。
そんな鳥思考になっている最中にも「ホゥ」……と来たらホゥ返し。ホゥ、ホゥ! 時には私が先で、フクロウが後。何度か「同時ホゥ」もあったりして、まるで気分はジャムセッション、もしくは即興ホゥホゥバトルだ。いいぞ……いい……最高だ……! スイングしている。通じあっている。大地と海と星と鳥と、私は一体になっていた。
・めっちゃ寒い
フクロウとの鳴き声バトルを満喫し、気分よくテントに戻ってきたが、あいにく食料は一切ない。さらに、やたらと風が吹いてきてメチャ寒い。テントに入っているのにガタガタ震えるレベルであり、とりあえずズボンを2枚履きしたけどまだ寒い。
寒い。寒い。とにかく寒い。こんな時には寝袋が大活躍するのだろうけれど、それもない。持ってきたのは飲料水(miu)と、さいとう・たかを先生の漫画『サバイバル』だけだ……と思ったら、ちょうど良い物があった! 阪神ファンのバイブル新聞、『デイリースポーツ』だ。一面には、大きく「ゴメス」の文字が輝いている。
こいつを布団代わりにしてみると……ガサガサ……ぁ……あったけぇ……(泣) 本当に暖かくて泣きそうになった。あったけぇ……たった2泊3日の無人島だったけど、最後の最後であったけぇ……。しかし翌朝、さらなる試練が私をKO寸前まで追い込んだ。
雨である。まさか島を出る日に雨に降られるとは思わなかった。しかも、カッパもカサも持ってきていない! デイリースポーツは、もうグチャグチャ。誰か助けてくれ! 神様、仏様、ゴメス様……と、マウロ・ゴメス(阪神)に祈ったら雨がやんだ。
ソッコーでテントを片付け、すべての荷物を背負いながらラストチャンスの食料アタックへ向かった私。場所は、昨晩にフクロウとのセッションをした海岸だ。勝手にフクロウ海岸と名付けたい。最後の最後、ここで貝くらいはゲットしたい……。
──が! 潮干狩りを始めようとしたその瞬間、ザーザーと雨が降ってきやがった。それはまるで、無人島の神から「お前に食わせる食い物はねぇ!」と言われたような感じであり、もちろん探せど探せど貝はない。それでもビショビショになりながら熊手でザクザクと地面を引っ掻き回していると……私は、あるモノに心を奪われた。
キレイな石が、そこにはあった。思わず「あ、きれいな石……」とつぶやくほどに、赤い星のように美しい石が、そこにはあった。私はその赤星石をバケツに入れ、「よし」と納得して桟橋(さんばし)に向かった。帰りの船が、もうすぐ来る!
何も食料をゲットしないで、一体何が「よし」なんだか意味不明だが、とにかく私は生き延びた。水(miu)があったから生き延びられた。もっとしっかりと準備をすれば、さらに充実した無人島ライフを満喫できたのかもしれないが、キレイな石が見つかったからヨシなのだ。今その赤星石は、私の部屋の神棚の上に、飾られている。
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
▼GO羽鳥の無人島サバイバル(後編)フルバージョン
▼予告編
▼ゲットしたキレイな石
▼まつぼっくりの歌
https://www.youtube.com/watch?v=-jVaShBQeTs