以前の記事で、雑貨店ヴィレッジヴァンガードが人気ゲームドラゴンクエストとコラボして、真っ青なカレーを販売していることについてお伝えした。ケミカルな色に衝撃を受けた人も多いと思うのだが、奇抜な色彩のカレーは青だけじゃなかった!
鳥取市の観光事業を行う「ブリリアントアソシエイツ」から、2014年7月に青色をしのぐ過激な色彩のカレーが販売していたのである。その色は鮮やかなピンクだ。その名も「華貴婦人のピンク華麗(カレー)」である。正直あまりにも色鮮やかすぎて、食べ物として脳が認識しないレベル。本当にコレ、食えるのか!? と混乱してしまうのだが、とりあえず食ってみた!
・2012年から提供
この商品は、同社が運営する古民家カフェ「大榎庵(おおえのきあん)」で、2012年からメニューとして提供されていたものである。それをレトルト商品として今年7月から販売開始し、10月2日から東京・新橋にある鳥取県のアンテナショップ「とっとりおかやま新橋館」でも取扱いを開始したのである。
・ピンクの正体はビーツ
目がチカチカするような鮮烈なピンク色は、鳥取県産ビーツのペーストを使用しているそうだ。ビーツはサトウダイコンの仲間であり、ロシアではボルシチの材料として用いられる。本来はビーツを料理に使用すると、真っ赤になるのだが、鮮やかなピンク色になるように調整しているのではないだろうか。
・まるで水彩絵の具
色は大変キレイだ。白ご飯の上にかけると、それが食べ物であることを忘れるほど鮮烈な色合いをしている。とてもじゃないが、食い物には見えない。まるで水彩絵の具のように見えなくもない。だが、これは正真正銘のカレーである。若干困惑しつつも一口食べてみると、口当たり滑らかでファーストインパクトは甘い。「なんだ、甘口カレーか」、そう思っていると……。
・淑女と見せて悪女
あとからジワジワと辛さを感じるようになる。これはまさか、パッケージに描かれた貴婦人を味で表現しているのか!? 一見、人当りの良い淑女と見せかけて、実は男を狂わせる魔性の女……。そこまではちょっと言い過ぎなのだが、とにかく甘さと辛さの2段階の味を楽しめるカレーである。
・混乱を楽しめ!
食べていて思ったのだが、料理の色彩は重要だ。いくら食べてカレーであるとわかっていても、頭の片隅で「絵の具みたいだな~……」という思考を拭い去ることができなかった。やや頭が混乱した状態のまま、すべてを食べ終えた次第である。この混乱を楽しみたいという方は、とっとりおかやま新橋館で購入するか、通販サイトで取り寄せると良いだろう。
参考リンク:市場料理 賀露幸
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼これが鳥取県産ビーツのペーストを使った、「華貴婦人のピンク華麗(カレー)」
▼レトルトを開けると、容赦ないピンク色!
▼見れば見るほど、カレーであることを疑わずにはいられなくなる