ロシアでは、我々の想像を超えた現象が日常的に起こるらしい。そんな北の大地を「おそロシア」と呼ぶことがあるが、別の意味で「ロシア……恐ろしい子!」と言いたくなるようなニュースが注目されている。
今回の主役は「路面電車」。ロシアに登場予定の新しい電車が、ぐうの音(ね)も出ないほどカッコイイと世界を虜にしているのである!
・ロシアの激カッコイイ電車「R1」
その世界中の目を奪っているのは、ロシアの次世代型路面電車「Russia One」、通称「R1」だ。路面電車というと、のどかに走るチンチン電車を思い浮かべるが、R1を見ればそのイメージは吹っ飛ぶはず!
車体のメインカラーは鋭く光るブラック。そこに、いぶしたようなツヤ消しシルバーがビシっと全体のイメージを引き締めている。形も丸みが少ない角ばった形。真横から見るとちょうど台形で、その切り立った電車の “顔” は無骨ながらも、どこかスマートだ。
コンセプト画像を見ていると、今にも「……ゥゥンキュウゥゥゥン!」という走行音が聞こえてきそうだ。やだ……これカッコイイ!!
・プロトタイプがお披露目
このSFチックなデザインを見ていると、これが本当に街を走るなんて想像できないくらいだ。だが、「R1」が登場するのは、そんな先の話ではないらしい!
2014年7月9日、エカテリンブルクで行われた国際工業展示会で早くもプロトタイプがお披露目されたのである。
・カッコイイだけじゃない
R1は、見た目のカッコよさだけでなく、安全性や人間工学的な乗り心地のよさも追求されているそうだ。たとえば、広い座席に、ドアはノンステップで、低ノイズ。運転席は従来の30パーセント広い視野が確保される設計である。
実際に人が乗っているのを見ると、車内は結構ゆったりとしているよう。展示会を訪れたメドベージェフ首相もR1を絶賛。デニス・マントゥロフ産業貿易大臣も「国際市場に参入すべき」と話しているそう。いいなぁ、いいなぁ、こんな電車、通勤通学で乗ってみたいなぁ!!
・2015年から量産体制か
ロシア報道によると、R1は2015年より量産体制に入り、将来的にはモスクワ、サンクトペテルブルク、ニジニ・ノヴゴロド、エカテリンブルク、そしてボルゴグラードに導入予定とのこと。その3年後の、2018年のサッカーW杯ロシア大会の頃には、メインの交通手段として活躍しているかも! R1がロシアの大地を走る日が待ち遠しいぞ!!
参照元:R1、The Moscow Times(英語)
執筆:沢井メグ
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▼プロトタイプお披露目の様子
▼こちらが、ロシアの次世代型路面電車「Russia One」、通称「R1」のコンセプト画像だ
▼このツヤありブラック感がたまらない!!
▼車体の “顔” はこんな感じ
▼車内の様子
▼運転席はこちら
▼……ゥゥンキュウゥゥゥン!
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