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【保存版】扇風機評論家がオススメする今年注目の扇風機5選 / 買う時のポイントはここだ!

2014年7月4日

senpuki

7月に入って、夏の暑さは盛りを迎えようとしている。いまだ暑さ対策が万全ではない人へ、大変役立つ情報をお伝えしたいと思う。その情報とは、今年注目の扇風機だ。たかが扇風機と侮るなかれ。実はあの回転する羽根の向こう側には奥深い世界が広がっているのである。

今回、扇風機評論家として活躍する星野祐毅氏から、今注目の扇風機5つを選んでもらった。以下は星野氏による寄稿である。それでは、回転する羽根の向こう側の世界へ、どうぞ。

・関連のない言葉だが……

「カモメ」、「コアンダ博士」、「アサキマダラチョウ」、「うちわ」、「アホウドリ」、「蓼科高原(たてしなこうげん)」。一見、何の関連性もないような単語だが、共通点がひとつある。すべて、扇風機の羽根、その原理となったものたちなのだ。

たとえば『ドウシシャ』という会社は、カモメの滑空する姿に理想を求め、たとえば『ツインバード』という会社は「流体力学の父」であるアンリコアンダ博士の理論に着目した。シャープの開発陣は、青森から鹿児島まで飛び続けられるという蝶の羽根を研究し続けた。個性と個性のぶつかり合いで一触即発、家電量販店の扇風機売り場は百花繚乱である。

・ACモーターからDCモーターの時代へ

筆者(星野)は4年前、あの東日本大震災後の節電ムーブメントの頃から扇風機売り場をつぶさに見つめ続けて来た。思えばその年が、ここ何十年かのなかで扇風機にとって一番エポックな年だったのではないかと思う。2万円も3万円もする、いわゆる「高級扇風機」が世に問われた最初の年であったからだ。

高級扇風機には、今までにない直流(DC)モーターが搭載されていた。このモーターの凄いところは、これまで主流であった交流(AC)モーターでは特性上不可能であった、無段階回転数調節ができるところ。これにより、フワっとした自然に近い風を出せるようにもなったのだ。2011年当初、3社だけがこのDCモーターの扇風機を出していた。

・技術進歩で1万円台に

あれから4年。扇風機売り場の景色も激変。目測だが、8割がたDCモーターを積んだマシンが並ぶこととなり、ACは売り場の隅でヒッソリしている有り様である。技術の進歩とは凄いもので、つい3、4年前まで高嶺の花だったDC扇風機が、1台1万円以内ででも買うことができるのだ。

そうなると “何を基準に買えばよいか?” ということになる。私が考える基準、それはやや乱暴に言えば「パッション」である。つまりは情熱だ。そう言ってしまうと、身も蓋もないと言われそうなので、チェック項目を3点だけ挙げてみよう。

■ 扇風機選びのポイント

その1.羽根の形状、枚数
その2.モーター
その3.設計上標準使用期間

これらを調べて品質の良いもののなかから、最終的には一番ココロに響いたものを買えばよいのである。ではここで、筆者の独断と偏見、筆者自身のココロに響いた扇風機5つ、今年新発売のなかからご紹介したい。ご参考になれば幸いである。

■ 扇風機評論家のココロに響いた扇風機ベスト5

その1:バルミューダ『グリーンファンJAPAN』
「高級扇風機」の仕掛け人、まさに扇風機業界の革命児であるバルミューダ社。今年はなんと、純日本製で攻めてきたぞ! 山形県米沢市の工場に生産を委託する徹底ぶりには頭が下がる。デザインも一際オシャレ。羽根の仕掛けも独創的。価格は3万7000円程度。

その2:ユーイング(旧森田電工)『ファンドゥ』

元祖! 上下左右にうねうね動く「ダイナミックスィング」搭載!! 今年は羽根が7枚になって帰って来た。ほかにも、3分間だけあり得ないほどの強風を発生させる「ターボモード」も凄いギミックだ。デザインを担当した中禰(なかね)兼治氏が強くフィーチャーされているのも見どころである。価格は1万9000円程度。

その3:ツインバード『コアンダエア』

流体力学の父。つまりは「ジェット機なんで飛ぶの?」という疑問を解き明かした人、アンリ・コアンダ博士。日本ではあまりなじみがない名前だが、彼の母国ルーマニアでは国際空港の名前にもなっている。

実はさかのぼること4年前。60周年を迎えたツインバード社は、大々的にアピールできる家電を市場に投入することを決定。選ばれたのが……扇風機! 「ほかにはないものを創れ!」との号令のもと、試行錯誤の果てにたどり着いたのが、流体力学の基礎の基礎を踏まえた扇風機だったと言うわけだ。価格は2万3000円程度。

その4:三菱電機『リビング扇』

ボディは深紅! 羽根ガードは漆黒! なんだこの鮮やかさ!! そして存在感!! これぞまさに、パッションで購入する代表格ではないだろうか。そして、ただ激情に訴えるだけではなく機能も充実している。

まずは三菱自慢の「全閉型モーター」。見るからに他社のモーターとは違う形状。ホコリ等の侵入を防ぎ「設計上標準使用期間」は驚きの12年。他社の追従を許さないのだ。ACなのに、めっぽう静か。そして幼児でなくてもまどろみを誘う絶妙な風量、「ベビー風」機能も搭載している。価格は7000円程度。

その5:ユーイング『UF-AR30G』

こちらもACモーターのスグレモノ。ACなのに微風を出せる! しかもこの価格帯で「入 / 切」別々に設定できるタイマーを搭載。さらには操作パネル表示部の減光モードだったり、3段階のリズム風など、至れり尽くせりの機能群。デザインも申し分なく思う。価格は4500円程度。

・まだまだ奥の深い扇風機の世界

扇風機、実に深い世界である。まだまだ、語るべきことの百分の一も語れていないのだが、今回はこのくらいで終わりにしたいと思う。実はこの度、東京・新宿にあるライブハウス「ネイキッドロフト」にて、“扇風機のことだけ” をトコトン語り明かすトークライブを開催する。残りはその場で、大いに語るつもりだ。

・第4回 扇風機大博覧会

日時 2014年7月21日 開場12:00 開演13:00
場所 新宿ネイキッドロフト(東京都新宿区百人町1−5−1 百人町ビル 1F)
料金 予約1300円、当日1500円(飲食代別)
出演 星野祐毅(扇風機評論家)、エンドケイプ(室外機マニア)、その他ゲスト出演予定

執筆:扇風機評論家・星野祐毅
Photo:Rocketnews24

▼バルミューダ グリーンファンJAPAN (画像参照 バルミューダ

▼ユーイング(旧森田電工) ファンドゥ (画像参照 ユーイング

▼ツインバード コアンダエア (画像参照 ツインバード

▼三菱電機 リビング扇 (画像参照 三菱電機

▼ユーイング UF-AR30G (画像参照 ユーイング

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