東京都新宿区にある「新宿大ガード」と呼ばれる界隈には、驚くべき数のラーメン・つけ麺店が存在する。その一つひとつを隈なく探索するのが、この「西新宿ラーメン紀行」である。
今回ご紹介するのは、迫力のチャーシューで食う人を圧倒する、「らぁめん ほりうち」である。通常つけ麺と言えば、麺をつけ汁に浸して食すものである。ところが、ここのチャーシューざるらぁめん(通称チャーざる)は、つけ汁に麺が入らない! つけ汁に浸すという概念はどこへ行った!? と衝撃を受けるほど圧倒的ボリュームなのである。
・迫力のチャーシュー
記憶がたしかなら、記者(私)は以前にも同じような下りを書いた覚えがある。たしかその時もつけ汁に麺が入らないチャーシューを紹介したような気がするのだが……。調べてみたところ、このお店の並びに「満来」というお店があり、ここも迫力のチャーシューが売りであることがわかった。
・2つの店舗
実は2つのお店には深い関係がある。「満来」はビル工事のために一時最寄のビルに移転し営業をしていた。その当時の店主が2007年に高齢のため引退し、40年間腕を奮っていた堀内さんがその場所で「ほりうち」として再スタートしたそうである。一方、「満来」は2代目が東高円寺で再開したそうだ。
ところが、2008年にビル工事が終了すると、「満来」が元の場所に戻ってきたそうだ。そのためこの2店舗はとても近い位置にあるのだとか。さて、今回はそんなほりうちのチャーざるのご紹介である。
・つけ汁に隙間はほぼない
まずは見た目のインパクトに衝撃を受ける。つけ汁にはほとんど余白がなく、チャーシューで埋め尽くされている。もしや、チャーシューを少し避けると麺が入るのではないか? と思ったが、その下にはほかの具材があり、隙間というものはほどない。まずはこのチャーシューを食べないことには、つけ麺本来の味わい方ができない。
・肉にかぶりつく幸せ
推定1センチはあろうかという肉厚なチャーシュー。これを大口を開けて思いっきりかぶりつく。その圧巻の見た目を裏切る柔らかさにまず驚いた。そして噛むごとに肉の持つ旨みで口のなかが満たされて行く。ウマ~い! 肉に思いきりかぶりつく、これ以上の幸せがこの世にあるのだろうか? そう思わずにはいられない。だが、悠長に肉のウマさに浸ってる場合ではない。麺をつけ汁に浸さなければ。
・麺の放つ光沢
2~3枚チャーシューを平らげたところで、ようやく麺をつけ汁に投入。つるつるの平打ち麺は見るからに食欲をそそる。麺の放つ光沢が、食べる前からそのつるつるとした喉越しを物語っているようだ。実際にズルズルと吸い上げると、滑らかな歯触りが大変心地よいのである。やや甘さを感じるしょう油ベースのつけ汁は、時折ピリリとした辛さがあり、この辛味が食欲を刺激してくれる。
・自信がなければ少な目で
普通盛りでもかなりの量があるのだが、適度な辛さによって、最後まで飽きずに食べることができた。だが、麺は結構な量である。推定300グラム以上はあるはずだ。食に自信のない方は量少な目で。女性なら絶対に少な目でお願いした方が良いだろう。スタミナの必要な夏には、持ってこいの逸品である。
・今回ご紹介した飲食店の詳細データ
店名 らぁめん ほりうち
住所 東京都新宿区西新宿1-4-7 高野ビル1F
時間 月~金11:00~21:00、土11:00~20:00
定休日 日・祝
Report: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24
▼これがほりうちのチャーざる
▼チャーシューが器にびっしり。麺を漬ける隙間がないのだが……
▼しかもかなり肉厚。これだけでお腹いっぱいになりそう
▼見るからにつるつるとした食感を想像できる麺。量はかなり多いので、食に自信のない方は「少な目で」とオーダーしよう
▼いくぶんチャーシューを食べないと麺は漬けられないぞ