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【インド】25年間後ろ向きで歩き続けた男が「前向きで歩く方法」を忘れる / 後ろ向く高尚な理由

2014年6月10日

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何かをきっかけに、生活習慣を変えるということはよくあることだ。極力早起きに努めたり、ランニングを始めたりなど、ささやかな変化が生活にもたらす影響は計り知れない。

インドのある男性は、あることを祈念して歩き方を変えたのである。一般的に人は前に歩くのだが、彼はそのときから後ろ向きに歩くなったそうだ。それがいつしか当り前になり、なんと25年の長きにわたってその習慣を続けているという。今では前に歩く方法を忘れてしまった。これは冗談みたいな本当の話。だが、彼の願いはとても高尚で純粋な思いに満ちている。

・悲劇を機に後ろ歩き

奇妙な習慣を継続しているのは、インド中部にタミル・ナードゥ州のティルパター地区に住むマニ・マニサンさんだ。携帯電話のお店を営む彼は、1989年にインドで暴力事件と武力衝突が相次いだことを機に、後ろ向きで歩くことを決めた。

・全裸で350キロを後方歩行

ただ後方歩行をしている訳でない。これは世界平和を願った歩行なのだという。彼は、最初に「後ろ向きで歩く」と誓いを立てたときに、故郷チェンナイ市までの350キロの道のりを全裸で旅をしたそうだ。後方全裸歩行である。これは彼なりの祈念であり、修行の意味合いがあるのではないだろうか。

・願いはただひとつ

それ以来、日常生活で移動する際はすべて後ろ向き。道路を横断するときも、階段を上るときも、すべて後ろを向いて進んでいる。今では生活に何の支障もないのだとか。今では、前に歩く方法を忘れてしまったそうだ。25年も続けていれば無理はない。

彼の望みは、たったひとつ。世界が平和になることだ。凄惨な事件を非難する意味を込めて、25年間歩いてきた。いつの日か彼の願いが届き、前を向いて歩いて行ける日が来るといい。

参照元: SUNDAY WORLD(英語)
執筆: 佐藤英典

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