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平安期随一の美女と謳われている小野小町ですが、彼女は意外にも一生涯独身だったんですよね。美人だからといって恋の勝者にはなれないということなのでしょうか? 彼女の人生から、恋を逃すNG行為を紐解いていきましょう。

・無茶な要求はNG

むかしむかしあるところに、深草少将というイケメンがおりました。彼は小野小町に恋をしました。小町も、イケメンな彼をけっこう気に入ったのですが、あっさりOKはしませんでした。「私の元に百夜続けて通ったらOKよ」という要求を突きつけたのです。即答するのは、美女としてのプライドが許さなかったのでしょうか? 100日間って、3ヵ月と10日です。けっこう長いですよね。

深草少将は頑張りました……99日間。そしてラスト100日目、これでようやく思いが叶うというその日、彼は大雪に遭い凍死してしまったのです。皆さんも、小町のようにぶっ飛んだ要求を突き付けてはいけません。現代に置き換えると、「私のこと好きなら毎日仕事が終わった後、会いに来て」といったところでしょうか。無茶です! お相手にも、仕事やプライベートがあるのですよ。毎日会いたい以外でも、極端な要求は控えましょう。

・素顔がはっきりしないのはNG

小野小町の肖像画って、ほとんどが後ろ姿なんです。あまりにも美しかったため、どんなベテラン絵師も描けなかったという説もありますが、「ホントに美人だったの?」と疑問視する声も。

いずれにせよ、素顔がはっきりしないのはNGです。そういえば、知人男性から「絶対にスッピンを見せないカノジョ」の相談を受けたことがありました。その女心はわからなくもないのですが、結婚して生活を共にすることを考えると、いずれはスッピンを見せることになるのですよ。いつまで経ってもスッピンを見せない貴女に、彼氏は将来を思い描けなくなるでしょう。

スッピン以外にも、彼氏に対してあまりにも秘密が多いというのもNGです。全てを開けっ広げる必要はありませんが、ある程度心を開かなければ、お相手も心を開きませんよ。

・貞操観念が強すぎるのはNG

まち針の語源はナント小野小町なんです。まち針って、縫い針と違って穴が開いていませんよね。小町は、女性のあるべき部位にあるべき穴がなかったのではないか……、と噂されていました。小町にフラれた男性たちが、その腹いせに「あのオンナはあるべき部位にあるべき穴がないから俺をフッたのだ!」と言いふらしたためです。

とんだ負け惜しみですが、小町もちょっといけないですよね。男性たちの求婚を片っ端から断っていたのですから、そりゃ妙な噂も流れるでしょう。現代女性の恋愛に置き換えると、「貞操観念が強すぎるのもNG」といったところでしょうか。

平安期と現代、時代の違いはありますが、男女の恋模様は大差ないはず。小町のように、せっかくの美貌をいかせないのはもったいないことです。美人の皆さんも、そこそこの皆さんも、つまらぬ意地で恋を逃さぬようお気を付けくださいませ。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ
Illust:Pyocotan