なにやらヤバ目の iPhone用アプリが、世界中の裏ゲームファンたちの間で密かな話題になっている。アプリの名前は「Remote File Manager」。アップルの審査も通っている、85円の有料アプリだ。いわばアップル公認のアプリである。
アプリの説明欄には、「Dropbox か FTPサーバーにアップされたファイルにアクセスすることができる。zipで圧縮されていてもOKだ」と書かれている。要はファイルビューアなのだが、その実態は……なんとスーパーファミコンのエミュレーターなのだ!!
・エミュレーターとは
簡単にスーパーファミコンのエミュレーター(エミュ)について説明しておきたい。要は、「データだけでスーファミのゲームが動いちゃうよ!」ということだ。必要なのは、エミュ本体(プログラム)と、ソフトのデータ(ROMデータ)の2つだけだ。
・ROMデータは自分で用意しなければならない
エミュのプログラムの使用に違法性はないとされているが、ネット上に違法アップロードされている ROMデータをダウンロードするのは、もちろん違法行為である。ROMデータは、あくまでも自分で用意するのが原則とされている。
例えばスーファミ用のROMデータならば、スーファミ用マジコン「UFO」シリーズなどを使ってフロッピーディスクにバックアップして用意するのが、約15年ほど前の裏ゲーマーの間では一般的であった。今では、それらマジコンを入手するのも困難であろう。
・「Remote File Manager」でできること
話を「Remote File Manager」に戻そう。このアプリでできること、それはズバリ「Dropbox か FTPサーバーにアップされたスーファミ用の ROMデータが動いちゃうよ!」である。親切なことに、圧縮ファイルにも対応している。なお、jpeg画像などを開くことも可能。ギリギリ「ビューアー」であることには間違いない。
・マジで動いてる
動画サイトYouTubeには、実際に同アプリを使ってみた的な動画もアップされている。例えば動画「Remote File Manager SNES iOS app guide」を見て欲しい。投稿者は、実際にDropbox上に『マリオカート』のROMデータ圧縮ファイルをアップ。
そして、「Remote File Manager」を起動して、Dropboxにアクセスし、該当のファイルをタップすると……見事に『マリオカート』が始まってしまうのであった。動作は完璧、バリバリ動いている。ご丁寧に、タテ画面にもヨコ画面にも対応している。
・おそらく間もなく消されるだろう
なお、このアプリは2013年9月4日の19時50分現在、まだ購入できる状態になっている。しかしながら、「ファイルビューアと見せかけておいて実はエミュ」というアプリをアップルが放置しておくとは考えにくい。いずれ消される運命にあるだろう。
参照元:iPhoneアプリ「Remote File Manager」、YouTube
執筆:マミヤ狂四郎