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【モロッコ】イヴ・サンローランが愛した「マジョレル庭園」が息をのむほど美しい

2013年2月22日

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アフリカ大陸随一の観光国家モロッコの中でも、とりわけ旅人を惹き付ける街と言われるのがマラケシュだ。世界遺産にも登録されてる旧市街メディナは深夜まで喧噪に絶えない。そんなエネルギーあふれるマラケシュに、旅人を癒しで包み込んでくれる異空間が存在する。イヴ・サンローラン氏が愛した庭園として有名な「マジョレル庭園」だ。

モロッコを訪れていた私(記者)はこの庭園を訪れて、その空間にすっかり魅了されてしまった。竹林やサボテンなど、世界各地の植物が絶妙なバランスで配置されており、鮮やかな色彩にあふれる空間が、それはそれは美しいのだ。

マジョレル庭園は、1920年代にフランス人画家のジャック・マジョレル氏が造園。植物収集家でもあった彼は世界各地から植物を取り寄せて、異国情緒あふれる空間を造り上げた。そしてマジョレル氏の死後、1980年にデザイナーのイヴ・サンローラン氏とピエール・ベルジュ氏が買い取って改修し、今に至る。

庭園に入ると目の前に広がるのは竹林。そして、竹林に囲まれた歩道を進むと池に泳ぐ、鯉を発見。鯉の鮮やかな紅色に心をつかまれる。まるで日本の庭園にいるかのような、なつかしい感覚がわいてくる。

さらに歩き進めると、サボテンの庭園が広がる。真っ青な空に向かって伸びるサボテン。そして、さんさんと降り注ぐ太陽の光が、サボテンの幾何学的な形状を地面に映し出し、一つのアートを作りだしている。

建物の外壁など、庭園の装飾に使われている色は「マジョレル・ブルー」と呼ばれる濃いコバルトブルーだ。マジョレル・ブルーと鉢植えに使われる原色。そして、咲き乱れる白や赤の花。鮮やかな色彩と光にあふれるこの空間が旅人に与える癒しのパワーは絶大だ。

私がマジョレル庭園を訪れた日は、欧米からの観光客で賑わっていた。みな、ゆっくりと足を進めながらこの異空間が放つ不思議な魅力に浸っていた。旅人はここで癒され、パワーを与えられ、また混沌としたエネルギーのあふれるメディナへと戻っていくのだろう。

モロッコを訪れたらマラケシュへ。そしてマラケシュを訪れたら、ぜひマジョレル庭園もチェックしてみてほしい!

(写真、文=佐藤 ゆき

▼庭園に入ってすぐ広がる竹林



▼イヴ・サンローラン氏の記念碑

▼イヴ・サンローラン氏の作品が展示されているコーナーもある

▼「マジョレル・ブルー」と緑のコラボレーション











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