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【インタビュー】多方面で活躍する女優がシュルレアリスム作品の一人舞台化に挑戦 「演劇の枠を越えたものを作る」

2012年11月14日

2012年11月16日から三日間の日程で、演劇ユニット「ビニヰルテアタア」の二回目の公演が行われます。今回はシュルレアリスム作品『カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢』の舞台化。しかも今回はユニット主宰者の千絵ノムラさんが一人で演じるとのこと。多方面で活躍する彼女が、コラージュ・ロマンの傑作をどのように演じるのでしょうか? 作品の魅力について尋ねました。

Q1. 今回は一人芝居とのことですが、一人でやろうと思ったのはなぜ?
正直いままで俳優業は自信がなかったのですが、6月の旗揚げ公演に出演した際、いろいろな方から評価していただいたのがきっかけです。随分自分のなかで自信になりまして、がっつり役者をやってみようと思いました。自分主宰の演劇ユニットですし、せっかくなら初めての一人芝居に挑戦しようと決意しました。

Q2. コラージュ・ロマンを舞台にしてみようと思った理由を教えてください。
特にコラージュ・ロマンを意識したわけではないのですが、作品のテーマが「夢の話」だったので自分の夢の話とこれまたコラージュさせたら面白いかなと思ったんです。要するに、なんでもありかなと(笑)。

Q3. シュルレアリスム作品を演劇で表現するのは、難しいと思うのですが、劇に仕上げるうえで注意した点はなんですか?
シュルレアリスム作品というのも、そこまで自分の中では重要だったわけではありません。原作の解釈・分析は演出家とともにいろんな文献を読んだり、何度も話し合いました。そしてそこから戯曲化するにあたって、新たな世界を作り出しました。何よりも私が最初にこの本に出会った時の「ワクワク感」を、いかしたいということが一番大事にした点です。

Q4. お一人で脚本から出演までを手がけていますが、どれをやっているときが一番楽しいと感じますか?
どれも好きっていうわがままでやってます(笑)。だから脚本・役者、どちらかだけは選べないですね。脚本は本当に大変で、何度も演出家と話し合って書き直して、やっと落ち着いてきたところです。脚本をやっているときは、全体を俯瞰(ふかん)した脚本家や演出家の頭でしたけど、今はもう役者の頭でしかなくて、演じることに没頭してます。

Q5. 公演を迎えるにあたって意気込みを一言お願いします
初の一人芝居。自分的にも大きな挑戦です。二つの世界を行き来して、そこに美術や音楽がついて、演劇の枠を越えたものを作ります! そして皆様をがっつり作品の世界に引き込みたいと思います。たくさんの方に観ていただきたいです。心からお待ちしてます。

今作は、アーティストのRayka(ライカ)さんが美術・衣装を手がけているそうです。そして、演出には元哲学研究者の岡田多恵子さんも参加し、鮮やかな色彩と哲学的解釈が舞台に散りばめられているとのこと。はたして千絵ノムラさんは、どのように演じきるのでしょうか。いずれにしても上演が楽しみです。

■「ビニヰルテアタア」第二回公演
千絵ノムラ一人芝居 『カルメル修道会に入ろうとしたある少女の夢』
原作 マックス・エルンスト
脚本・総合演出・出演 千絵ノムラ
演出 岡田多恵子
宣伝・舞台美術・衣裳 Rayka
会場 KID AILACK ART HALL(京王・京王井の頭線 明大前駅徒歩2分)
公演日 11月16日~18日
時間 16日 20:00 17日 13:00、16:30、20:00 18日 13:00、16:30
チケット 前売り2500円、当日2800円

千絵ノムラ / Twitter

▼ 「演劇の枠を越えたものを作る」と語る千絵ノムラさん

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