ロケットニュース24

【コラム】あらためてお伝えしたい 眠りの妨げになる「頭内爆発音症候群」について

2012年5月25日

知らない人にとっては、ものすごく奇妙な話に聞こえるかもしれない。しかし、当事者にとっては結構深刻な問題かもしれないので、改めてお伝えしたいと思う。そのお伝えしたいこととは、「頭内爆発音症候群」についてだ。またの名を「頭内破裂音症候群」とも呼ばれている。

実は記者(私)は、このことを最初に伝えた(2009年9月)当時、睡眠の妨げになって困っていた。睡眠分野に詳しい友人に相談したところ、この言葉をはじめて聞き、自分だけに起こりうることではなかったと知って随分ホッとしたものである。頭内爆発音とはいったい何なのかご紹介しよう。

・どのようなことが起きるのか?
記者の経験上だが、眠りに落ちそうなときに突然「バーンッ!」や「ガシャーン!」といった物を壊すような音が聞こえてくる。具体的にはトタン屋根に大きな石をぶつけたり、ガラス窓を叩き割るような音。これが何度も何度も繰り返し聞こえてくる。しかもその度に、目の前にまぶしい光が見える(まぶたは閉じている)。

目が覚めていれば飛び起きるのだが、半分眠ったような状態で起こることなので、夢なのか現実なのかがよくわからなくなる。ただ、身の危険を感じるという訳ではないので、布団に入ったまま繰り返し音を聞いているような状況だ。これはあくまでも記者の場合の話。

・報告が少なく、あまり知られていない
頭内爆発音症候群は、1988年にイギリスの医師によって初めて報告されたという。あまりにも報告が少ないために、具体的な原因や対処方法は解明されていないようだ。一説では、「視覚の眠り」と「聴覚の眠り」に関係があるといわれている。また、過剰なストレス状態にあると起こることとも考えられている。とにかく報告が少ないために、具体的な対処法はなく自然に音が鳴りやむケースが多いようだ。

・深刻な場合は最寄の睡眠外来に相談
幸い記者は気付かない間に改善し、今では音を聞くことはなくなった(余談だが、20代前半には頻繁に金縛りになった)。毎夜爆発音に悩まされるという方は、睡眠外来に相談することをおすすめする。報告が少ないとはいえ、浅い眠りは事故やケガのもとになる。専門医に相談するのがベストではないだろうか。

Illustration:Rocketnews24

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