秋葉原によく行く人なら、必ずや一回くらいは女性に声をかけられたことがあるはずだ。一瞬「逆ナンか?」と期待するも、そうではない。彼女らが差し出してくるのは綺麗な絵画が描かれたポストカードだ。そして「ちょっと見て行きませんか?」と画廊に誘ってくる。
そんな画廊スタッフのギャルたちのことを、古くからネットでは「エウリアン」と称したりもするが、ホイホイとエウリアンについていったら果たしてどうなるのだろうか? その答えとなるマンガが存在する。その名も『アングラ君シリーズ』だ。
執筆者は本誌でもおなじみの漫画家マミヤ狂四郎氏。彼は今から10年以上も前に、お客としてアキバの某画廊へ極秘潜入。エウリアンに接触した。巧みな話術でセールスしてくるエウリアンに対し、マミヤ氏はのらりくらりと対応し、彼女らのようすをじっくり観察。あの画廊の中で、一体何が行われているのかを、自身の実体験をもとにマンガ化したのだ。
ちなみにこの潜入取材中も、隣のテーブルでは80万円の絵画の売買が成立していたという。その購入者は、「言葉は悪いけど、いかにも人のよさそうなオタクだった」とのことだ。決して絵を買うのが悪いということではないが、そのオタクっぽい人は、最初からアキバに絵を買いに来たのだろうか? きっと違う。絶対に違う。
ではなぜアキバに来てまで高価な絵画を買ってしまうのか。ゲームやアニメや同人誌ではない、まったくアキバとは関係のないアートにウン十万円も出してしまうのだろうか。なぜ? どうして? どうやって? その答えは、この漫画を読めばきっとわかる。
漫画: マミヤ狂四郎