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【闇の大人たち】第54回:どろどろ骨董市場に飯島愛を見た!

2011年11月26日

「東台路古玩街」人民広場から徒歩15分。長さわずか数百メートルの狭い路地に並ぶ薄汚いショップの数々。骨董品というか、ガラクタ屋が軒を連ねる上海観光の定番スポットである。

超高級とされるアンティークショップすら、陳列された商品はまず100パーセント偽物──工場で大量生産したものを、汚したり土に埋めたり薬品処理して千年前の骨董品に仕上げてしまう中国骨董ワールド。

こちらの東台路古玩街に並ぶのは、さらに中途半端な数十年単位の自称アンティーク。まさに120パーセント偽物と言い切っても過言ではない胡散臭さが漂うが、あえてそれを許容することさえできれば、かなりエキサイティングなショッピングを体験できる……てなわけで、掘り出し物を探してみた!

ショップの店頭には兵馬庸のミニチュア、解放軍ポスター、足つぼフィギュア、文革ポスター等、キッチュな小物が隙間なく並べられ、間違っても骨董とは言い難い在庫量であなたを出迎えてくれる。

ふと立ち止まると、絶好のタイミングで真横に寄り添う老店主。シワだらけの風格ある面持ちだが、頭の中は銭、銭、銭。推定価格30円と思われる商品の価格を訊ねれば、千円とか三千円とか、重々しい口調でびっくり価格が飛び出すというシステム。値切り交渉は言い値の20分の1から始めよう。間違っても物欲しそうな顔をしないこと。

書店の棚を見あげれば、ヘップバーン写真集、紅楼夢、古代画集と同じ棚に飯島愛の写真集が──。アンティーク扱いかよ!と、天国の愛ちゃんに思いを馳せるのでありました。今日一番の掘り出し物かも。
(取材・文=クーロン黒沢

▼短パンの老人がこれ以上しっくりくる風景もあまりない

▼どう見ても骨董とは言い難い品も、適度に汚して絶賛発売中

▼解放軍十大元帥の絵皿もあるよ。これに刺身なんか盛った日には……

▼拍手する毛沢東。惹かれたあなたはこの路地の虜に

▼思わず全種コンプリしたくなる文革フィギュア

▼アンティーク風鳥かご。在庫は無限大

▼気がつけば沢山買ってしまいました

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