たまに無性にハンバーグが食べたくなるときがある。焼肉やステーキでも良いのだが、肉汁を閉じ込めたハンバーグをカットするその瞬間がたまらないのだ。ジュワッとあふれ出てくる汁が、肉汁が……。

そんな熱狂的なハンバーグ好きの欲求を満たしてくれるお店が東京・秋葉原にある。このお店は、手作りハンバーグと1ポンド(約450グラム)のステーキを売りにしているステーキハウスである。1ポンドで提供してくれるのは、ステーキだけではない。実はハンバーグも1ポンド以上のオーダーに対応しているのである。カットするとジュワッと肉汁が、あの肉汁が~!

店舗は秋葉原の駅から少し歩いた神田明神下の交差点のすぐそばにある。時間を忘れて買い物や遊びに興じた人々のおなかを満たすのには、持って来いのボリュームを提供してくれるお店だ。

メインはやはりステーキではないだろうか。1ポンドのリブロースステーキ、チャックステーキ(ネック+肩ロース)は迫力満点。メニューを見ているとステーキに手を出したい衝動にかられるのだが、そこはグッとこらえて、あの肉汁を携えたハンバーグを……。

ハンバーグは200グラムから100グラム単位でオーダーができる。最上級は1ポンドかと思いきや、100グラムにつき200円でボリュームアップできる。毎日手ごねで仕込んでいるからこそ、できるオーダーではないだろうか。もちろん、料理が提供されるまで時間がかかるのだが、待つだけの価値がある。

記者(私)は1ポンドにチャレンジしたのだが、先に結論をお伝えすると一言だ。「うまい、うますぎる」、テーブルに届けられた頃にはすでに溢れる肉汁がジュワジュワッと湧き出しているではないか。「ちょっと待ってハンバーグ! 俺にカットさせろ!」と心のなかで叫んだ次第である。

試行錯誤の末に編み出された合い挽肉の割合(牛肉6:豚肉4)で、丁寧にこねられたハンバーグは、そのままでも十分にうまい。しかしメニューにはしょう油をベースにした「和風」、生にんにくをふんだんにつかった「ガーリックソース」、赤ワインを煮詰めてコクを出した「デミグラスソース」の3種類が掲載されており、このうちの1つを選べるのだ。

記者は子どもの頃からの憧れ的存在デミグラスをチョイス。そしてこの最高にうまいハンバーグにたらりとかけると、あの肉汁とデミグラスソースが渾然一体となり、小宇宙(コスモ)が爆発するほどの感動を覚えた。

やや大げさな表現になってしまったが、ここではつなぎとなる生パン粉の使用を10パーセントに抑えているため、肉本来の旨みを存分に楽しむことができる。さらに付け合せのたまねぎも、食感と甘いを両立するために厳密に68パーセントまでソテーしているとのことだ。

秋葉原に買い物に出かけた際には、一度立ち寄って頂きたい。大食に自信のある猛者は、1ポンドステーキに1ポンドハンバーグをプラスした2ポンド(約900グラム)のメニューに挑戦してみてはいかがだろうか。

■ 店舗情報 「ステーキハウス ヒーローズ」
・住所: 東京都千代田区外神田1-6-7 大竹ビル1F
・電話: 03-3258-5636
・営業時間: 11:30~21:30
・定休日: 無休

▼ 肉汁がジュワッ
▼ 1ポンドのハンバーグにおなかも心も満腹
▼ コクのあるデミグラスソースをかけて、さらに旨し!