30歳前後の男子ならば、必ず通った道がある。そう、タミヤ模型の「ミニ四駆」だ。レーサーミニ四駆シリーズでの第一次ブーム(1988年~)、フルカウルミニ四駆シリーズでの第二次ブーム(1994年~)、そしてミニ四駆PROシリーズでの第三次ブーム(2006年~)……と、その人気は世代を超え、国民的人気商品となっている。
そしてその人気は海を越え、海外でも大人気なのはご存知の通りであるが、なんと海外のコアなミニ四駆ファンはガイドスティック(ホッケースティック)を用いての「ストリートミニ四駆」を、ごくごく普通の感覚で楽しんでいることが判明したのだ!
今でこそミニ四駆のレースは「専用コース」で行い、スムーズにコーナリングするためのローラーは常識となっているが、かつてのミニ四駆にはローラーの穴すら存在しなかった。タイヤはもちろんスパイクタイヤ。そんな時代を知っている人は、おそらく30過ぎの男性だ。
故・徳田ザウルス先生によるミニ四駆漫画『ダッシュ!四駆郎』のマネをして、屋外で、傘の手元などを使ってミニ四駆をコントロールしようとした男子は数知れず。あまりのスピードに追い付けなくて行方不明になったミニ四駆、壁に激突してバンパーが折れたミニ四駆、道路の排水溝に落ちたミニ四駆……などは星の数ほどあると断言しても良いだろう。
そんなあの頃の興奮と、夢と希望に燃えた熱きバトルを、海外のマニアは今でも楽しんでいるのである。それも健康的に屋外で。自分の体力とスティック捌きを考慮した、あまりスピードの出ないギアにセッティングして……『ダッシュ!四駆郎』式のレースを楽しんでいるのであるッ!!
詳しくは数々の動画をご覧になってほしい。きっと心の地平線に忘れてきた「何か」を思い出すこと請け合いである。
かつて『ダッシュ!四駆郎』の日ノ丸四駆郎は、なぜかたくなにローラーを付けないのか?という問いに対し、漫画中こう答えた。「だってカッコ悪いじゃん」と。大の大人が「ストリートミニ四駆」に興じる姿は、文句なしにカッコいい。
screenshot:YouTube alexcloudsquall
執筆:GO
▼よく見て欲しい。スティックは自作である!
▼公園以外でもダッシュ!
▼車が通る道でのストリートミニ四駆は推奨できないが、その熱意は尊敬に値する。
▼ミニ四駆と並走できるセッティング、これがキモだ。
▼数々の伝説を作ったイタリアのダッシュ軍団。
▼みんなで走る。マシンと共に走る。そうだ、これがミニ四駆なんだ!