ロケットニュース24

単機能で勝負!キングジムのデジタル文具がパソコンと連携しない理由

2010年6月30日

IT業界では、パソコンはビジネスに欠かせない道具となり、デジタルデータでの管理も当たり前のようになってきたが、名刺やメモ紙などはいまだに健在だ。そうした事情を踏まえ、『ファイル』と『テプラ』で文具メーカーとしての確固たる地位を築いたキングジムから新しいデジタル文具が登場した。

株式会社キングジムは2010年6月29日、名刺ホルダーで管理するような手軽さと、デジタル管理の検索性を兼ね備えた、デジタル名刺ホルダー『ピットレック』と、液晶画面にタッチペンで手書きのメモが書ける、卓上メモ『マメモ』を発売すると発表した。
価格は、オープンプライス。市場想定価格は、『ピットレック』が2万7,300円(税込み)。『マメモ』が6,279円(税込み)。

『ピットレック』は、デジタル名刺ホルダーだ。ポケットサイズのコンパクトな本体に内蔵されたカメラで名刺をデジタル化し、画像データとして保存することができる。画像データは、文字認識機能により、会社名・氏名での検索が可能だ。さらに、名刺画像の登録時間や閲覧履歴などからも検索ができる。

『マメモ』は、紙にペンでメモするのと同じように液晶画面にタッチペンでメモする電子的な卓上メモだ。マメモは手書きの内容をデータで保存するので、メモを探しやすく、机の上がメモだらけになることもなくなるというわけだ。

デジタルメモ『ポメラ』のときもそうだったが、今回の『ピットレック』や『マメモ』に保存したデータは、パソコンで使うことができない。そう! あえて単機能で勝負を掛けているのだ。

ふだんからパソコンを使う人には、『ピットレック』や『マメモ』のデータをパソコンに活かせない点は、歯がゆい思いがすることだろう。しかし、『ポメラ』は同じ方法で成功を収めている。パソコンと連携できないデジタル文具は、今回も受け入れられるだろうか。

Photo by Rocket News24 Staff / 本誌記者撮影

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