
神社といえば、手を合わせて静かにお願い事をする場所。
ところが長野県には、棒で叩き、蹴り飛ばし、さらには豆まで投げつけるという、とんでもない神社がある。
しかも、祀られているのは貧乏神。そんなことをしてバチが当たらないのかしら?
むしろ貧乏神を追い払うことで、幸運を呼び込めるらしいが……。
・味噌屋の奥にまさかの神社
訪れたのは、長野県茅野市にある「発酵パーク」。
老舗味噌蔵「丸井伊藤商店」が運営する施設で、味噌や漬物などの発酵食品を購入できるほか、昔ながらの味噌蔵を見学することもできる。
大きな木樽が並ぶ味噌蔵もなかなか見応えがあるのだが、今回、私がもっとも衝撃を受けたのは別の場所だった。
それが、施設の奥にある「貧乏神神社」である。
貧乏神って、あの貧乏神!? おじゃる丸とか桃鉄とかでのイメージはあるけど……。普通は家に来てほしくない存在だと思うのだが、まさか神社として祀られているとは。
しかも、ここでは一般的な神社とはまったく異なる参拝方法が用意されているという。
・薄暗い空間で貧乏神と対面
さっそく中に入ってみると、まず驚いたのがその雰囲気。昼間だというのに、とにかく薄暗くて、なんだか異世界に迷い込んでしまったような空間が広がっている。
そして、その奥に鎮座しているのが貧乏神だ。
ちなみに、こちらの貧乏神は、ただ人を貧乏にする神様というわけではないらしい。災いを福に変える「プラス思考の神様」なのだとか。つまり、貧乏神を追い払うことで、厄を落として幸運を呼び込もうというわけだ。
なるほど……それなら遠慮なく退治させてもらおう。
・叩いて蹴って、最後は豆を投げつける
参拝方法が、これまた独特。
まずは豆代100円を壺に入れる。
それから、「貧棒」という棒を
叩いて×3
蹴って×3
神社でこんなことをしていいのだろうか。なんだか申し訳ない気持ちにもなるが、これが正式な参拝方法なのだから仕方がない。
ただし、ここで注意したいことがあるらしい。それは……
それは、むやみに叩きすぎないこと
叩きすぎると、跳ね返りがあるらしい。すごい叩いているおばさまがいたから、ちょっと心配になったよ……。
貧乏神を退治するつもりが、逆にとんでもないことになってしまっては困る。何事もほどほどが大切ということだろう。私もお菓子の食べ過ぎ、ほどほどにしなきゃ……。
さて、これだけでも十分すぎるほど変わった参拝だが、まだ終わりではない。続いて登場するのが、さきほどの大豆である。
この大豆を貧乏神に向かって投げつけるのだ。しかも、大きな声で「貧乏飛んでけ」とか「ちくしょうめ」と叫びながら投げるといいらしい。
というわけで、私も思い切ってやってみた。
ちくしょうめぇぇぇぇぇ
冷静に考えると、なかなかシュールな光景である。ちなみに、神社の中にはさまざまな言葉が書かれた紙も貼られていた。
「いやみな上司」
「体脂肪」
なかなか強烈な言葉も並んでいて、思わずじっくり読んでしまった。
・今度はおたふくさんで福を呼び込む
貧乏神を退治したら、今度はその隣にいるおかめのもとへ。
こちらは貧乏神とは打って変わって、なんとも福々しいお顔。(よね?)
先ほどは散々叩いたり蹴ったりしていたのに、今度は優しくなでるという、このギャップも面白い。
これで貧乏神を追い払い、福を呼び込むことができた……はず!
それにしても、なんとも不思議な空間だった。ちょっと怖くて、かなりシュール。でも、こういう予想外の体験ができる場所って、私は結構好きだ。
長野県茅野市を訪れた際は、味噌蔵の奥にひっそりと佇む貧乏神神社にも足を運んでみてはいかがだろうか。
参考リンク:丸井伊藤商店 貧乏神神社
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.