
物価の指標の1つにビッグマック指数というのがあるけれど、先日株式会社帝国データバンクが「カレーライス物価」というものを試算した。
これはカレーライス1食分を作るのにかかる価格を指標にして物価の動きを見ようというものだ。ちなみに、帝国データバンクによると、2026年7月のカレーライス物価は1食あたり349円だったそうなのだが……
大阪市旭区にはカレーライスが税込290円の店がある。経済の流れをものともしない店の名前は『赤川うどん』。日本一安いうどん・そば屋のカレーとも言われる「昭和のカレー」を食べてみた。
・新大阪のお膝元
大阪においてうどん屋は庶民の味方。気楽に安く済ませたい場合は、とりあえず大衆うどん屋に入れば良い。東京で言う立ち食いそば屋のポジションをうどん屋が担っているわけだ。
しかし、それにしたってカレーライスが安すぎるのが『赤川うどん』である。そんな赤川うどんがあるのはJR城北公園通駅。新大阪駅からおおさか東線で3駅、大阪駅からも4駅と、アクセスはかなり良い。
・匂い立つ大阪オーラ
下町の雰囲気が漂うこの辺り。赤川うどんは駅からの太い通り沿いにあって、名物おばちゃん店主のオブジェが目印となっている。
店主のおばちゃんがオブジェとなっている押しの強さも大阪を感じたんだけど、湯切りにお賽銭が入れられてるのがポイントだ。雰囲気で神対応されているところに大阪のユーモアとノリを猛烈に感じる。もはや珍スポットと言えるかもしれない。
・とにかく安い
そんな軒先には券売機があり、入店する前にメニューの詳細が確認できた。カレーライスである『昭和のカレー』は確かに290円。
かけうどん290円、かけ生そば300円であることからもメニューの平均値が安い店であることが分かるけど、それにしたってカレー290円は凄い。この一帯の価格感の参考までに、うどんそばが同じくらいの価格帯の近所の店をチェックしてみたら、カレーは500円くらいだったし。
・食べてみた
そもそも、冒頭のカレーライス物価を踏まえると今349円を割ってるだけで安いんだから、もはやその価格は異次元。価格が価格だけに、量がちょっとくらい少なくても文句は言えないと覚悟を決めるレベルなんだけど、昭和のカレーを注文したところ……
しっかり1食分の量があった。人参、タマネギ、豚肉など具もちゃんと入っていて、なんならゴロゴロしている。しかし、何より驚きなのはその味だ。
思い返せば、私(中澤)がこれまで食べた激安カレーで印象に残っているのは、20年くらい前バイトで工場に派遣された際の食堂のカレー。あれは本当に不味かった。そもそもカレーの味が薄すぎて片栗粉みたいだった。あまりの衝撃に「カレーって不味くできるんだな」と思ったくらいである。
やはり安いものには安い理由がある。そんな教訓を得るに十分な体験だった。だがしかし、今回の赤川うどんの「昭和のカレー」は味がするのである。
・大阪グルメの魂
なんなら出汁の風味まで感じられる。そう、オーソドックスなうどん・そば店のカレーライスの味なのだ! 激ウマというわけではない。しかし、懐かしさが感じられるくらいには平均値を超えている味。価格を踏まえると、オーソドックスと言えるレベルに達しているものが出て来る時点で凄い。
そんなわけで、旭区という下町においても圧倒的コスパを誇っていた『赤川うどん』のカレーライス。計算してるのか分からないレベルの安さには大阪グルメの醍醐味を感じる。
その庶民的で肩肘張らない気楽さに魂を見た気がしたのであった。前述の通り、最寄り駅のJR城北公園通駅は新大阪からも近く、8分くらいで着くので、付近を通りかかることがあればついでの1食にオススメである。
・今回紹介した店舗の情報
店名 赤川うどん
住所 大阪府大阪市旭区赤川2-2-21
営業時間 月~土5:30~19:00
定休日 日・祝日
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼具はゴロゴロで出汁の味もするオーソドックスなカレーだった
▼調味料でねぎと天かすをくれるのが良い