
町田に行く度に気になっていたことがある。小田急線町田駅北口にちょっと変な箱根そばがあるのだ。軒に名代箱根そばという文字と共にレトロな字体で「オ~ルライト」と書かれていて、まるで昭和の喫茶店みたい。
実はこれ、箱根そばの新業態なんだそう。メニューはそばだから、言うほど違いがない気がするけど、実態は違うのだろうか? 通常店舗とハシゴして確かめてみることにした。
・通常店舗
幸いなことに小田急町田駅には、西口に通常の箱根そばである『箱根そば町田店』がある。まずは、おさらいのため、西口で通常の箱根そばの様子を見てみよう。
「かけそば(税込400円)」「かき揚げ天そば(税込540円)」「コロッケそば(税込540円)」とお馴染みのそばが並ぶ。ご飯ものは、「かつ丼(税込720円)」「ミニとろろ丼(税込340円)」「カレーライス(税込520円)」という感じ。
ちなみに、「豆腐一丁そば」は税込680円で物価高騰の波を感じた。高くなったとも思うけど、近年のチェーンの値上げを踏まえるとふんばっている方なのも確かである。頑張れ、やっこさん。
・箱根そばと言えば
で、私(中澤)が注文したのはコロッケそば。箱根そばと言えばこれ。なにせ、コロッケそばを立ち食いそばチェーンで出した元祖は箱根そばと言われているのだ。
そんな歴史に燦然と刻まれるコロッケそばはまさかのカレーコロッケである。元祖にして孤高。ちょっとしたスパイシーさにオリジナリティーを感じる。
・変な箱根そばにハシゴ
さて、通常の箱根そばのことは十分おさらいできたから北口にハシゴしよう。続けて体験することでちょっと変な箱根そばの変な部分が浮き彫りになれば嬉しいな。
と思いきや、北口の箱根そばのメニューを見てみると……
コロッケそばがない!
豆腐一丁そばもない!
玉子天って何じゃい!?
それどころか、茄子天も鶏天もおろしも月見も西口の通常箱根そばにはなかったメニューである。ちょっと変というか、全然違った。
・価格の違い
おまけに少し安めな気がする。かけそばがないため、数少ない被りメニューである「たぬき」で価格を比べてみると、西口のたぬきは税込480円で、北口のたぬきは税込380円だ。100円くらい安くなっている。立ち食いそば価格で考えるとこの差はデカイ。
前述の通り、コロッケそばはないので、最初に気になった玉子天そば(税込400円)を注文してみたところ……
_人人人人人人人_
> 少なっ!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
西口では温そば、北口では冷そばを注文したので、つゆの量感の違いはあるとは言え、麺も少なめなことは確かである。これが100円の代償か。
・食べてみると
一方で、玉子天は結構大きい。箱根そばだけでなく立ち食いそば屋に範囲を広げて見ても珍しいタネだ。しかも、ゆで卵ではなく目玉焼きスタイルの天ぷらである。このスタイルの玉子天初めて見た。
食べてみると、天ぷらの中から半熟の黄身がトロけ出してくる。つゆが染みる衣に絡むトロける黄身。天玉そばの良さを1つに凝縮したような味は、ウマイだけでなく合理的であるように感じた。
・コスパ
その玉子天の合理性に惹かれて黄身をそばに絡めて食べ進めていると、そばも思ったより量がある。通常店舗とハシゴしたら少なく感じたけど、そもそも箱根そばって量が多めだから、サラッと食べたい時はこれくらいがちょうど良いかもしれない。
思えば店内も8席くらいのコンパクトさだ。ゆえに、安さ・手軽さ・ちょっとした味の満足度という、立ち食いそばが持つ気楽さには通常店舗よりも特化しているように感じられる。まさしくオールライト。
・地味に注目な理由
なんでも、この『オールライト箱根そば』はライト商品専門店として特化した業態とのこと。従来の箱根そばで提供しているライト商品が好評だったため、「サクッと手軽に、お手頃価格」をコンセプトに新業態として専門店を開発したという経緯らしい。
そう聞いて、改めて西口の通常店舗のライトメニューを確認してみたら、レギュラーのライトメニューは「海老天そばライト(税込450円)」「かき揚げ天そばライト(税込400円)」「ねぎそばライト(税込400円)」「わかめそばライト(税込400円)」だった。メニュー展開は通常店舗のライトメニューとも異なるようである。
そんなわけで、味もメニューのバリエーションもライト商品専門店と言うだけある『オールライト箱根そば』。物価高でチェーンが価格を上げる中、廉価路線に舵を切っているところにも思い切ったものを感じる。新業態と気づきにくい地味さではあるが、意外と注目の店かもしれない。
・今回紹介した店舗の情報
店名 オールライト箱根そば
住所 東京都町田市原町田6-12-20 小田急線町田駅北口
営業時間 7:00~21:00
定休日 無休
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼天ぷらは箱根そばと同じく揚げ置きで早い提供
▼箱根そばは基本の量が多めのため、ライトメニューが好評だったというのは納得