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母の終活をきっかけに、自分の身の回りも整理してみた / 黒歴史は捨てられたが、プリ帳は捨てられなかった

29分前

70歳の母が、数年前から少しずつ終活を始めている。

母は元気なのだが、「元気なうちに」と家の中のものを整理しているらしく、実家に置きっぱなしだった私のゲームボーイなども、気づけば姿を消していた。

え、捨てちゃったの……。

ショックではある。しかし、何十年も置きっぱなしにしていたのは私だし、将来大量の荷物を整理することになるのも、おそらく私である。そう考えるとありがたくもある。

そして母の姿を見て、ふと思った。


私もいつ何があるか分からないよな

・1冊いくらだろうか

改めて自分の身の回りを見てみると、「できれば人に見られたくないもの」と、逆に「きちんと残しておかないと困るもの」がある。

ということで今回は、まだ終活を意識する機会の少ないアラフォーの私(夏野)が、自分の身の回りをちょっとだけ整理してみることにした。


ということで、まず手をつけたのが昔のプリ帳である。

久しぶりに開いてみると……


懐かしいぃぃぃ!


友達と撮ったプリクラはもちろん、元カレとのプリクラもなんとなくそのままにしている……。そして、プリ帳をデコるのにハマった時期もあったから、チロルチョコの包み紙なども貼ってある。

そうそう、小池徹平さんとウエンツ瑛士さんの「WaT」も好きだったなあ。

阿部寛さんの新聞広告もなぜかクラスでブームになってたなぁ……。


……って、あかんあかん


これ、絶対に片付けが進まないパターンだ。こんな感じで1ページずつ眺めていたら、時間だけがどんどん経過していく。それにしても、プリクラがすごい。ページというページに、これでもかというほど貼ってある。

一体、このプリクラにいくら使ったんだろう。1回400円くらいで友達と割り勘にしていたとしても、これ1冊で総額いくらになるのだろうか。

今、我が家の子どもたちがシール交換をしているのを見て、「このシール帳、一冊にいくらかかったのだろう……」と思うことがあるが、人のことは言えない。

私もせっせとプリクラを撮っては友人と交換し、大切に貼りためていたのである。金額にしたらちょっと怖いが、青春の思い出はプライスレスということで。

……となると、困った。今回の目的は「見られたくないものを整理する」だったはずなのに、プリ帳を見ていたら、むしろ捨てられなくなってしまった。

終活、開始早々まったく進まずである。でも、まぁこれは別に見られてもいいかという結論に。



・楽しい記憶ばかりではない

もう一つ、プリ帳とは違う意味で、気になったものがあった。大学時代、研究室に所属していた頃につけていたノートだ。

当時、教授が結構ハラスメント気質でどんどん学生が辞めていたのだが、私は研究室であった出来事や言われたことなどをかなり細かく書き残していた。

今になって読み返しても、結構しんどいし、なんでこんなものを今まで取ってあるんだろうと自分でも思う。当時はきっと、「書き出すことで整理する」「何かあったときのために記録しておこう」と思っていたのだろう。

その「何か」が何なのか、今の私に必要なのかよく分からないが、なぜか処分する気になれなかったのだ。ちなみに、同じノートには謎のポエムや、自分を励ます言葉なんかも書いてあった。別に見られて困るものではないけれど、これはこれでちょっと恥ずかしい。

ということで今回は、思い切って処分することにした。過去の私よ、達者でな。


・廃棄しない選択肢にも配慮を

となると、案外、見られて困るものはないのかもしれない。ただ、残された人が「処分に困るもの」ならたくさんある。

プリ帳をはじめとする青春時代の思い出や、工場見学マニアとして集めてきた大量の記念品など。私にとっては大切でも、家族からしたら、捨てていいのか迷うものばかりだろう。

今すぐ手放すつもりはないので、これらは「私に何かあったら全部処分してOK」と家族に伝えておくことにした。

これなら、今は心置きなく集め続けられる……はず。


・このお仕事だからこそのあるあるも

逆に、きちんと残しておかないと困るものもある。

特に気になったのが仕事関係だ。私はフリーランスなので、どの媒体と仕事をしていて、誰と連絡を取り、どんな案件が進んでいるのかは、基本的に自分しか把握していない。

先日、身内に不幸があった際も、急きょ仕事のスケジュールを調整するなどバタバタした。そのとき改めて、急なことがあると、仕事の状況を誰かに引き継ぐことの重要性を感じた。

今回は自分で各所に連絡できたからよかった。でも、もし連絡する側の私自身に何かあったら家族は、どこに連絡すればいいのか。

そこで、現在仕事をしている媒体やクライアント、連絡先などをまとめ、「何かあったら、まずここに連絡してほしい」一覧を作成。家族にも分かる形で残しておくことにした。


さらに見直してみると、仕事以外にもあった。動画配信サービスやアプリなどのサブスク、ネット上の各種サービス。これ、自分がいなくなったら誰が解約するんだろうということで、こちらも同じく一覧にまとめておくことにした。



・まだまだ終活の入口

こうして整理してみると、何を残して何を手放すか、そして大切な情報をどう伝えておくかを考える良いきっかけになった。

とはいえ、葬儀やお墓、財産にデジタルデータなど、終活で考えるべき項目は山積みだ。今回手を付けたのは、ほんの入口に過ぎない。

けれど、母が終活を始めなければ、アラフォーの私がこんなことに向き合うのはずっと先だっただろう。「いつか考えればいい」と先送りにせず、元気な今だからこそ少しずつ進めておくのも悪くない。

ひとまず今回は、プリ帳を眺めて青春に浸り、昔書いた謎のポエムを手放し、仕事の連絡先を整理したところで一区切り。私の終活は、まだまだ始まったばかりである。

執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24. / ChatGPT

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