
あの頃の20分を覚えているだろうか。
小学校の昼休みだ。わずか20分ほどしかないのに、ドッジボールをして、鬼ごっこをして、水を飲んで、チャイムが鳴るまで全力で遊んでいた。あの頃の20分は、不思議なくらい長くて濃かった気がする。
我が家の娘たちも、小学校から帰ると「ドッジボールで最後まで残った!」「鬼ごっこで○○と友達になった!」と昼休みの出来事を楽しそうに話してくれる。
たった20分ほどなのに、その充実ぶりがうらやましい。
一方、私の20分といえば、気づけばスマホを見て終わっていることも多い。同じ20分なのに、この差は何なのだろう。
だったら、大人も昼休みに全力で遊んでしまえばいい。20分だけタイマーをセットし、仕事を忘れて本気で遊んだら、あの頃のワクワクは取り戻せるのだろうか。
・あの頃の20分を思い出したい
私(夏野)が小学生だったころ、昼休みが何分だったのかは覚えていない。ただ、校庭を走り回り、楽しかったことだけはよく覚えている。
一方、大人になった今、気づけばスマホを眺めているうちに20分経過していることが多い。動画を見たり、SNSを見たりして、その時間も決して悪くはないのだが、終わったあとに「ああ、楽しかった!」という充実感はあまり残らないことの方が多い。
たかが20分、されど20分
この20分を、あの頃のようにワクワクする時間にできないだろうか。そう思った私は、小学生の昼休みを大人になった今、もう一度味わってみることにした。
・あーそーぼー
思い立った私は、友人にLINEを送った。
「20分だけ公園で遊ぼ!」
普通なら「え?」となりそうな誘いだが、ありがたいことに付き合ってくれることになった。平日の昼過ぎ。時間を決め、近所の公園へ集合。
自転車のカゴにはバドミントン、キャッチボール用のボール、そして大縄跳び。
ちなみに、自宅を出る前に学校のチャイムをスマホで鳴らしてみたことは、ここだけの秘密である。
公園集合だったにもかかわらず、待ちきれずに友人の家まで迎えに行ってしまった。
この感覚、別のクラスの友達を迎えに行って、一緒に校庭へ走ったあの日とよく似ている。
公園に着いても、立ち話をしている時間はない。昼休みは20分しかないのだ。
小学生気分を高めるために(?)赤白帽子をかぶって、まずはバドミントン。(小さすぎてすぐに外しました……)
途中で友人の友人が、飛び入り参加。名前も知らない。でも一緒に遊ぶ。「誰だっけ?」なんて気にせず、遊び終わる頃には、なんとなく仲間になっている。
これだ! これが小学生だー!
続いて、キャッチボール。20分という制限時間の中、せかせかと遊びを詰め込んでいく。
その勢いで大縄跳び。近所の子どもたちまで集まってきて、公園はちょっとしたリアル昼休み状態になった。
めっちゃ楽しいやないか!
そして、時間制限のある中で思いっきり体を動かした後の麦茶、こんなにおいしかったっけ。
・20分って、こんなに短かった?
気づけばタイマーが鳴る。(ここでチャイムを鳴らす勇気は出ず……)
もう終わり? 早すぎる
でも、不思議なくらいワクワクしたし、満足感がある。ちなみに、一緒に遊んだ友人の友人の名前は最後まで分からなかった。
・今度はセミでも捕まえようかな
その後は何事もなかったように自宅へ戻り、再び仕事を始めた。
たった20分。それなのに、午後の気分は驚くほどリフレッシュしていた。
スマホを見る20分も悪くないが、たまには誰かに「20分だけ遊ぼうぜ」と声をかけてみるのもアリだ。
次は虫取り網でも持っていこうかな。
執筆:夏野ふとん
Photo:RocketNews24.
▼突然やってきて、20分でいそいそと去っていく大人たち