
全国で約150店舗を展開するスポーツ用品店「ムラサキスポーツ」。スポーツ用品だけでなく、カジュアルウェアの販売を行っていることでも知られている。その本社は、東京・台東区のJR上野駅近くにある。実はその並びにカフェがあるのをご存知だろうか? 「珈琲紫」、その名を読めば疑う余地なくムラサキスポーツが運営しているとわかるだろう。
このお店はダブルショットのエスプレッソをベースにした、ストロングコーヒーのエスプレッソスタンドである。それにしてもなぜムラサキスポーツがカフェを? 実はこれには必然的な理由があった。
・珈琲紫って?
JR上野駅の入谷口を出て鶯谷駅の方に向かって歩くこと3分。ムラサキスポーツの本社ビルがある。この日、私(佐藤)はとくに当てもなく歩いていて本社ビルに遭遇した。こんなところに本社があったなんて知らなかったな。
建物の前にはカタカナの「ムラサキ」の形をしたベンチのようなオブジェがある。外国人観光客が珍しそうに写真を撮っていた。この文字、なんて書いてあるかわかるのかな?
お? ちょっと待てよ。「ム」の前面に何か書いてあるな。「珈琲紫」だって?
これは何を意味しているのか。私の中で、「珈琲」と「ムラサキ(紫)」が結びつかないのだが、何か関連があるのか? ……実はこの2つに関連は大アリだった。
ふと横の建物を見ると……、ナニ!? お店の名前だったのか! ムラサキスポーツはいつの間にカフェを出店していたんだ?
改めて公式サイトを調べたところ、ムラサキスポーツは元々「純喫茶紫」だったらしい。喫茶店として創業し、後にスポーツ用品の販売を行ったとのこと。1973年の創業から50周年を迎えた2023年に珈琲紫をオープンし、カフェ事業を再始動したとのことだ。
そうだったのか! ということは、多角的な事業展開で飲食を始めたのではなく、むしろ原点回帰的に店を構えたわけだ。つまり必然だったということになるな。
・焼き印の入った今川焼
さて、入店してメニューを見ると、表の暖簾に「エスプレッソスタンド」とあるように、コーヒーはいずれもダブルエスプレッソをベースにしている。他のカフェだとダブルは割とお高いのだが、ここはおおむね500円台とリーズナブル。
それから今川焼も提供している。「珈琲紫」の焼き印が入っているようだ。これも1つ頂こう。
ということで注文したのは、フラットホワイト(税込550円)と小倉餡の今川焼(税込200円)である。
フラットホワイトとは、濃厚なエスプレッソにきめ細かく泡立てた滑らかなスチームミルクを注いだものだ。カフェラテやカプチーノに比べてミルクの量が少なく、表面が平らになることからこの名が付けられている。
コーヒーは味が濃い方が好みの私にとって、これはミルクを使っているのにガツンと力強い苦味が感じられるのでとてもいい。好きな味だ。550円という価格設定も良心的で好感が持てる。
そして今川焼。この刻印がカワイイね。字面から創業時の純喫茶の景色がうかがえるようだ。
中には餡子がしっかりと詰まっている。生地にもエスプレッソを使っているそうで、餡子の甘さをエスプレッソの苦味が引き立てる。また、フラットホワイトと組み合わせることで、美味しさの相乗効果が生まれている。甘味も苦味も互いに際立つ。
出入りのしやすいラフなスタイルのカフェであるが、味には強いこだわりがあり、それゆえ外国人観光客からも支持されているのだろう。強めのストロングコーヒーが好きな方におすすめ。それからほかでは味わえない、ここだけの今川焼もおすすめだ。上野を訪ねた際に、立ち寄ってみると良いだろう。
・今回訪問した店舗の情報
店名 珈琲紫
住所 東京都台東区上野7-14-6
時間 9:00〜17:00
定休日 金曜日
参考リンク:ムラサキスポーツ
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24