
数日前、「ぎょうざの満洲」を訪れたときのこと。何にしようかと注文タブレットをいじっていたら、ある商品を見てスワイプする指が止まった。
なぜ気になったのか、理由はすぐにわかった。シンプルすぎるのだ。これは……逆に目を引くぞ。
その商品こそ、スヒヤシ。素うどんとか素ラーメンと同じように、「素」の冷やし中華的な意味……なのかな?
でも、もしかしたら冷やし中華よりソーメンに近いのかもしれない。どちらかと言うと、ビジュアル的にはそっち寄りな気がしなくもない。
どっちだろう? これは冷やし中華なのか? それともソーメンなのか? ……と気になってしまった時点で私の負けだろう。そのスヒヤシを頼んでみることにした。
数分後、出てきたスヒヤシはシンプルながら独特の存在感があった。いや、シンプルゆえに存在感があると言った方が正確かもしれない。
具材がないと分かった上で注文しているのだが、実物を目の前にすると「マジか」となってしまうほどの迫力。改めて見ても、潔すぎる。
ちなみに、具材はないものの「スヒヤシ」には紅しょうがと和がらしが付いてくる。しかし、これらは具というより薬味的な位置付けであろう。
つまり、具がなくて薬味があるってことは、まさにソーメン!? と思ったが、実際に食べてみると、味は明らかに冷やし中華だった。
酸味の効いた つけダレは冷やし中華そのもの。そこに麺をちょこっと入れて、口の中に運ぶ。
しっかりとしたコシの奥に麺の風味が広がると、「これこそ本来の冷やし中華の姿」と思わなくもない。
なにせ他に具材がないのだ。タレも麺も、風味がダイレクトに舌に伝わってくる。
・冷やし中華界のMacBook説
まぁ正直なところ、「スヒヤシ」を食べ終えたあとに「まったく寂しさがなかった」と言ったら嘘になる。
なにせ、私自身はキュウリやハムなどが添えられている冷やし中華に慣れている。それらが一切ないとなると、“不満” とまではいかなくとも多少の “違和感” はあった。
しかしながら、それ以上に「スヒヤシを世に出そう」という決断にスタンディングオベーションを送りたい気持ちだった。
なにせ、これだけシンプルにして逆に目立ってしまうのだ。
中途半端に削ぎ落とすと「ショボイ冷やし中華だな」と思われてしまうところで、ガッツリ削ぎ落としてしまう勇気。
その結果、「シンプルすぎてなんかすげ〜」というところに着地させることに成功しているような気がしてならない。
言ってみれば、スヒヤシは冷やし中華界のMacBook……と言ったらさすがに言い過ぎかもしれないが、それに通じるものがあるような気がした。
しかも、価格はなんと単品450円。物価高の時代、ワンコイン以下というのは助かる人が多いに違いない。スヒヤシは、そういう層もちゃっかり狙っている。
マジで油断ならねぇ……と思いながら店を出たのであった。
ちなみに、スヒヤシは2026年9月2日までの期間限定とのこと。まだ暑いであろう9月前半に終わってしまう。「早く食べないと」と思わせる点もまた油断ならねぇ……。
参考リンク:ぎょうざの満洲、X @gyouza_mansyu
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼スヒヤシは麺の増量も可能。1.5倍にしてもトータル500円だ
▼ちなみに、ぎょうざの満洲ではノーマルな冷やし中華も販売している