
インパクト重視になりがちな観光グルメ。初日はパンチ力で現地感を味わうのもいいけれど、数日いたら胃も疲れてくる。なんか目立つものを求めすぎて休んでない気がするなあ。北海道旭川も3日目くらいにそう思ったので、のんびり歩いてみることにした。
観光で楽しめるような店は駅前の平和通買物公園に集まっている旭川駅。大体、観光で来た時はここで完結するんだけど、今回は越えて行く。すると、その先には……
・石狩川
多摩川くらいデカイ橋がかかってて川が流れていた。この川は石狩川。大雪山から流れて石狩湾までいく石狩川は流域面積が全国2位で、日本三大河川のうちの一つなんだとか。
その橋からの景色はさすがに雄大。川を泳ぐ鴨も心なしかのびのびしてる。春だねえ。
・第七師団
そんな石狩川を越えてしばらく歩くと、北海道護国神社があった。赤い柱が白い雪に映えている。
なんでも、この神社の始まりは漫画『ゴールデンカムイ』でお馴染みの第七師団が関係しているらしい。練兵場に小祠を設けて開拓に殉じた屯田兵の招魂祭典をしたことに端を発するのだとか。まあ、確かに……
向かいに「北鎮記念館」があるしな。『ゴールデンカムイ』で第七師団の拠点になっている場所である。場所の詳細については以前の冨樫さや記者の記事に詳しく書かれているので参照していただけると幸いだが、入場無料だったので私も入ってみたところ……
確かにリアルな空気感が感じられるスポットだった。サクッと見ることも可能な広さなのも良い。もはや言うまでもないほど有名かとは思うが、『ゴールデンカムイ』ファンは作品世界の立体感が増すと思うのでとてもオススメのスポットだ。
・たどり着いたのは
旭川駅前からここまでで約1時間くらいだったから散歩するにもちょうど良い距離である。で、せっかくこっち側に来たから、地元の名店的なポジションの店に入ってみることにした。駐車場に停まってる車の台数から私が地元人気を感じ取ったのは『銀くま』である。
飲食店もポツポツしかないこの辺り。ここまで来て丸亀製麺とか牛角とか餃子の王将に入るのも違うなあとスルーした先にあったのがこの店で、惹かれたのは焼き魚定食屋であること。焼き魚ってみんな大好きなはずなのに、あんまり表紙にならないキャラのイメージがある。寿司とかを推しがちだ。
・体に染み入る味
すなわち、旅行者目線でウマイ焼き魚定食の店を探すって難しいのである。そんなタイミングで来た焼き魚だったため、めっちゃウマかった。「厚切り紅鮭ご膳(税込1749円)」の紅鮭の脂が乗った身と塩加減が歩いた体に染み入るようである。
さらにご飯は釜炊きで、ふっくらした食感と甘みが焼き魚の旨みを引き出す。
そのしみじみとしたコントラストに癒されすぎて、プラスで単品縞ホッケ(税込968円)も注文してしまった。
調べたところ、店の公式サイトに旭川の歴史ある海産・乾物食品卸問屋『くまだ株式会社』運営であることが書かれていた。う~ん、納得の味である。ホッケもふっくらしてて美味しいな~!
・味わった旅の余暇
なお、『銀くま』の前にはバス停があって帰りは道北バスで帰ったので、もし『銀くま』だけでも行ってみたいというツーリストがいたら旭川駅前から道北バスで行くのが良いだろう。片道約30分くらいで250円、バス停の名前は「末広1条3丁目」だった。
北鎮記念館から『銀くま』までは30分くらいかかったので、観光ルートとしてオススメかと聞かれるともっと無駄がないルートはあると思う。とはいえ、歩いたからこそ時間の贅沢さを感じられたことも事実。
旅をしていても、こんな心が洗われるような瞬間が味わえないこともある。月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也。無常の世なら、自分で余暇を作るのも一つの選択ではないだろうか。
・今回紹介した店舗の情報
店名 銀くま
住所 北海道旭川市末広1条4丁目2-3
営業時間 11:00~15:00 (L.O.14:15)/ 17:00~20:30 (L.O.19:45)
定休日 木曜日
参考リンク:銀くま
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼惜しげなく紅鮭を食べられる
▼しみじみとウマイ